〔野鳥シリーズ57〕
リハセンターに飛来する野鳥を友に
日本福祉教育専門学校
見原 捷三(元理療教育部長)



アマサギ

 前回まで、コサギ、チュウサギ、ダイサギ、ゴイサギ等、水辺に生息するサギの仲間を紹介してきましたが、今回は、主に内陸の湿原や水田を生息地にして、昆虫やカエル等を餌にしているアマサギを掲載します。

 このアマサギは、全長50.5cmでコサギより小さくて、嘴は短い小型のサギです。繁殖地は、世界中の熱帯から温帯にかけて、広く分布しています。日本には、主に夏鳥として、毎年5月頃渡来し、九州から本州までの各地で繁殖します。

 夏羽は、写真のとおり、頭から首にかけて橙色になります、繁殖期の5月から7月になるとコサギやゴイサギ等の他のサギに混じって、コロニーを作ることが多く見られます。

 この時期になると、木の上に小枝を積み重ねて皿上の巣を作り抱卵しますが、鳴き声は、「ゴァー」又は「グァー」という濁った声で鳴き、他のサギほど鳴かないのが特徴です。

 アマサギの名の由来は、飾り羽の色によるもので、飴色説と亜麻色説の両方があります。

 また、アマサギには、英名で「ウシサギ」という別名がありますが、この名の由来は放牧中の牛や馬の周りに集まって餌をとるので、この名が付けられました。筆者も撮影中、この光景を良く見かけたことがあります。

 さて、次回は、サギ類の最後を飾って、サギの仲間で最大のアオサギを紹介する予定にしています。



(写真)アマサギ