〔野鳥シリーズ60〕
リハセンターに飛来する野鳥を友に
日本福祉教育専門学校 見原 捷三(元理療教育部長)



カワウ(河鵜)
 カワウは、全長80〜100cm、翼開帳時には130〜160cmペリカン目ウ科の中ではウミウと共に最大級の鳥です。
 羽の色は、全身が黒色で背と雨覆いは光沢のある紫黒色か黒橙色、顔の下半分は白色、足は黒色、嘴は黄色か灰褐色をしており、先端が鋭く下に曲がった長い(50〜70cm)嘴を持っています。
 生息地は、内陸部の湖沼、河川で、繁殖期になると集団で近くの木の上に小枝や枯れ草を使って皿形状の巣を作り、3〜4個の卵を産み雌雄交代で約30日抱卵、産まれた雛は雌雄で育てます。餌は、水かきを使い尾を舵にして、巧みに潜水し魚を捕食します。
 カワウと言えば、上野公園の不忍池は、保護策が実って大都市での繁殖地としては世界的に有名になりました。不忍池から餌場の東京湾に、朝夕V字型を作って飛んでいく様は、時に、雁行と見誤れることもあります。
 この他に、千葉県の大巌寺のように天然記念物に指定されているところもありますが、環境の悪化で個体を減らしています。
 ご存知の方もおられることと思いますが、筆者は狭山市鵜ノ木と言う所に住んでいます。近くを入間川が流れており、鵜の木と言うだけに鵜を良く見かけます。この写真は、入間川で羽を休めた一羽が、羽を乾かしている所を撮影しました。水鳥達は、このように時折羽に油を塗り、羽づくろいをし、その上乾かさなければ、飛ぶことが出来なくなります。
 皆様のご自宅やリハセンター上空を、時折飛んでいることと思いますが、良く見ると黒い色をしていてもカラスは明らかに違いますので、黒い色をした鳥が飛んでいたら上空に目を向けて頂いたら観察出来るかもしれません。カラスは鳴きながら飛びますが、鵜は殆んど鳴きませんので、それも観察する際のポイントの一つです。
 では、次回はウミウを掲載いたします。

(写真1)カワウ