〔学院情報〕
養成課程紹介
学院事務室



 学院の養成課程は、5つの学科によって構成され、障害のある方々のリハビリテーションの分野において、先駆的・指導的役割を担え得る次のような専門職員の養成を目指して教育を実践しています。

言語聴覚学科  定員60名(1学年30名)2年課程
<言語聴覚士の役割>
 言語聴覚士は、厚生労働大臣の免許を受けて、言語聴覚士の名称を用いて、聴覚障害、ことばの遅れ、声や発音の障害、失語症やその他高次脳機能障害、摂食・嚥下障害をもつ方々やそのご家族に対し、医師をはじめとするリハビリテーション専門職と連携してその問題を体系的に評価し、それぞれの障害に応じた訓練や指導、援助を行います。
<卒業生の進路>
 病院、福祉施設、リハビリテーションセンターなどにおいて臨床家として活躍する一方、研究業績も高い評価を受けています。また、臨床経験をつんだ後、大学や専門学校の教職スタッフに迎えられる者も多く、言語聴覚士養成の指導的役割を果たすことも期待されています。
(写真1)耳型採取の実習
耳型採取の実習


義肢装具学科  定員30名(1学年10名)3年課程
<義肢装具士の役割>
 疾病や外傷により身体の一部に欠損がある人に対して、元の形態又は機能を補填、代替するための器具を義肢といい、これには義手と義足があります。また、四肢・体幹の機能に障害のある人に対して機能の回復、機能低下防止等を目的として用いる器具を装具といいます。義肢装具士は、厚生労働大臣の免許を受けて、義肢装具士の名称を用いて、医師の指示の下に、義肢及び装具の装着部位の採型、製作及び身体への適合を行います。
<卒業生の進路>
 近年では、卒業生全員が国家資格を取得し、全国各地で活躍しています。卒業生のほとんどが民間の義肢装具製作施設に就職しますが、本学院を含め全国の義肢装具士養成校で専任教員または非常勤の講師になる者も多く、それぞれ後進の指導に当たっています。その他、カンボジア地雷被災者のために現地で義肢を作る国際援助活動に参加した者や、アメリカで義肢装具の資格を取得したり、ドイツでマイスターの資格を取得した者もいます。
(写真2)装具の製作実習「金属加工の説明」
装具の製作実習「金属加工の説明」


視覚障害学科  定員40名(1学年20名)2年課程
<視覚障害リハビリテーション専門職の役割>
 視覚障害リハビリテーション専門職は、視覚に障害のある方々に対して、歩行技術、コミュニケーション技能(点字、手書き文字、パソコン操作など)、日常生活技術、レクリェーション技術、ロービジョン(視覚活用)技能などについて、総合的な訓練・指導を行います。視覚に障害のある方々の社会的自立に関わる訓練・指導を行いますので、高度の専門的知識と技術はもちろんのこと、さらに豊かな人間性も求められます。
<卒業生の進路>
 卒業生は、リハビリテーションセンター(視覚障害者更生施設*)、重度更生援護施設*を中心に訓練提供団体、盲学校、病院などで活躍しています。
*平成18年10月より指定障害者支援施設に統合改称



(写真3)拡大読書器を使った読書演習 (写真4)電子機器を使った歩行実習
拡大読書器を使った読書演習
電子機器を使った歩行実習

手話通訳学科  定員60名(1学年30名)2年課程
<手話通訳士の役割>
 手話通訳士は、厚生労働大臣公認の資格の認定を受けて、手話を母語とするろう者や手話を中心的なコミュニケーション手段とする中途失聴者・難聴者と、手話を知らない方々との間に立って、コミュニケーションの仲介を行います。通訳とは、単なる言語の置き換えではなく、意味や意図を伝達することであり、コミュニケーションが対等に行われるために必要な当事者双方への情報提供も含まれます。
<卒業生の進路>
 就職希望者の8割は、手話通訳関連職種に就職しており、全国の聴覚障害者情報提供施設、地方自治体、社会福祉協議会、ろうあ団体、ろう学校、ろうあ老人ホーム、ろう重複施設、関連企業などで活躍しています。

(写真5)交流実習「全国ろうあ老人大会への要員参加」 (写真6)ネイティブのゲストを招いての授業
交流実習
(全国ろうあ老人大会への要員参加)
ネイティブのゲストを招いての授業
(写真7)通訳実技「ビデオを用いた手話から日本語への通訳」 (写真8)実習報告会「1年生が発表し、2年生が手話通訳」
通訳実技
(ビデオを用いた手話から日本語への通訳)
実習報告会
(1年生が発表し、2年生が手話通訳)



リハビリテーション体育学科  定員40名(1学年20名)2年課程
<リハビリテーション体育専門職員の役割>
 リハビリテーション体育専門職員は、肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、内部障害、知的障害及び精神障害のある方等で、身体機能が低下した方を対象として、社会で積極的にいきいき活動することができるようにすることを目的として、運動機能(体力)の向上や健康の維持・増進を図るとともに、スポーツを通じて生活の質(QOL:Quality of Life)を高めるための適切な運動やスポーツの指導・訓練を行います。
<卒業生の進路>
 卒業後は、障害者スポーツセンター、リハビリテーションセンター、障害のある方等の福祉施設、運動処方や健康指導を行う病院等で活躍しています。

(写真9)運動処方「筋電図測定」 (写真9)肢体不自由者指導演習「風船バレー」
運動処方
(筋電図測定)
肢体不自由者指導演習
(風船バレー)
(写真11)病院内部実習「バドミントンによる運動機能の向上」
 
病院内部実習
(バドミントンによる運動機能の向上)