〔野鳥シリーズ62〕

リハセンターに飛来する野鳥を友に

見原 捷三(元理療教育部長)


クロツグミ(黒鶫)
 ツグミの仲間には小形と大形がいますが、このクロツグミは、大形の部類に入り全長21cm(スズメが約15cm)です。
 雄は写真のとおり、頭部、胸、背、翼、尾等が、多少灰色がかった黒色をしています。
 それに対して、腹部は白色で三角の斑点が並んでいます。また、嘴と目の周りは黄色、足は橙色をしています。
 日本では、主に夏鳥として渡来し雑木林あるいは、低い山で繁殖しますが、渡りの途中には市街地を通過することもあり、春の渡りの際には、近くの公園等で美しい囀りを聞けることもあります。
 囀りは、美しい大きな声で「キョロキョロ、キョコキョコ、キャラキャラリー」と長く囀り、野鳥の中でも美声の持ち主の一つに数えられています。
 ところで、渡り鳥の野鳥は、夏鳥、冬鳥共に繁殖地に向かう途中で、数日間は市街地の公園等で羽を休め、体力を回復したら繁殖地に向かって移動して行く習性があります。
 リハセンター構内も野鳥達にとって、緑豊かなオアシスになり、主として3月と9月の渡りの時期になると、日頃見掛けない珍しい鳥を目にすることがあります。クロツグミもその内の一つです。
 野鳥は、スズメやカラス、ハトばかりではありませんので、日頃聞いたことがない鳴き声を耳にしたらその方向に目をやると思わぬ発見があると思います。


(写真)クロツグミ




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