〔巻頭言〕 |
「求められる人材(人財)になろう!!」 |
更生訓練所 指導部長 阿部光教 |
当センターでは、ナショナルセンターとして求められている障害者のリハビリテーションを先導する役割を果たしていくために、一昨年末、4本の柱の「行動方針」を掲げて取り組み、更に、今後の「到達目標」として5本の柱を掲げ、これらの実現を目指しています。これらの目標達成のためには、センターの各部門及び職員全員の共通認識としての理解の基に、組織の名称変更・更生訓練所の再編をはじめ様々な変革をしなければなりません。 このような時代に、特に更生訓練所において求められる人材とは、どのような職員なのでしょうか。まず最初に、「更生訓練所は誰のために存在し、事業の目的とするところは何か。」という視点で今一度考えてみることが原点だと思います。 次に求められるのは、職員個々人のアイデンティティ(主体性)であります。その具現化に向けて5点ほど提案したいと思います。 |
|
1) | さらなる飛躍をしていくための目標設定 |
「何を、いつまでに、どのような方法で達成するのか」について具体的な計画を立て業務に携わることが肝要です。そして、自分なりに評価することも大切です。 | |
2) | 利用者の最善の利益を優先する |
「利用者にとってどのようなサービスが最善であるか、どんな工夫が必要か」を常に考える姿勢が大切です。「誠実さと思いやり」を持って利用者のニーズに向き合い、利用者の「生きる」を支援することがリハビリテーションの前提です。 | |
3) | 前例・慣例主義となっていないか |
これまでの業務が正しいとは限りません。「今までのやり方で良いのか、他に良い方法はないのか」といった視点が大切です。目の前の課題に馴れ合いで済ませようと思うところに、利用者を忘れた心無い対応を生む原因があります。 | |
4) | 諸課題に対して優先順位をつけ計画的な業務遂行がなされているか |
いくつもの業務を同時に遂行しなければならない場面があります。そのため、優先順位をつけ、それぞれ計画的に業務を行い、その状況を定期的に点検するよう心がけることが大切です。 | |
5) | ストレスコントロールができているか |
職員・利用者との関わりの中で、誰にでも身体的・精神的ストレスが生じてきます。一人で抱え込まず、躊躇せず同僚や上司に「ヘルプサイン」を出すよう心がけましょう。 | |
以上の点を意識して、職員一人ひとりが、自己実現に向けた更なる努力(自己啓発・能力開発)を継続していただきたいと思います。そして、高度な知識や技術を兼ね備えた職員を目指すという意識改革とその実践とともに、事業目的(利用者の自立支援)達成のため、日頃の「コミュニケーション及び報告・連絡・相談(ほうれんそう)」を常に心がけ、より一層の質の高いサービス提供の実現を目指しましょう。 | |
近年、国立施設を取り巻く環境が大変厳しい状況の中で、国立施設としての役割や存在意義は何かを踏まえつつ、また、新しい更生訓練所に生まれ変わろうとしている今、職員一人ひとりが組織にとってどのような人材(人財、人在、人罪)なのか、私を含めてもう一度見つめ直す契機となれば幸いです。職員の皆さん頑張りましょう! |