〔国際協力情報〕
平成21年度JICA補装具製作技術コース研修員の紹介
管理部企画課


 本年度JICA補装具製作技術コースの研修を4名の研修員(コロンビア、ドミニカ共和国、フィジー、ミャンマー)を迎え、9月24日から12月3日までの2ヶ月半、義足の製作研修を実施しています。今年度の研修員は皆、ベテランの技術者で、研修で学んだ技術と知識を自国で伝達する役割が期待されています。以下は研修員の自己紹介です。

Mr. Mosese Matanitikina Kotobalavu(モセセ・マタニティキナ・コトバラブ) フィジー
(写真1)モセセ・マタニティキナ・コトバラブさん   (図1)フィジー諸島共和国地図

 Bula !(ブラ:フィジー語で“こんにちは”)
 私はフィジーの首都スバから来たモセセです。この度、国立障害者リハビリテーションセンターで補装具製作研修に参加しています。フィジーは南太平洋にある火山島の諸島で、332の大小の島々に約80万人が暮しています。
 私はフィジー諸島の東部に位置するラウ諸島のオネアタ島で生まれ、初等教育を受けました。(オネアタ島は1830年7月9日にフィジーで初めてキリスト教の布教が始まった場所です。)その後、首都のスバに移り高等教育を受け、1987年からフィジーで唯一のリハビリテーション病院で義肢装具製作の仕事に従事しています。義肢装具の技術はブラジルのサンパウロで学びました。
 私の家族は妻と2人の子供です。18歳の息子は大学生で16歳の娘は高校に通っています。趣味は魚釣りとラグビー観戦です。
 Vinaka vakalevu (ビナカ・バレウ:“ありがとう”)

Mr. Myint Than Tun (ミン・タン・トゥン) ミャンマー
(写真2)ミン・タン・トゥンさん   (図2)ミャンマー連邦地図

 私はミャンマーから来たミン・タン・トゥンです。34歳です。
 ミャンマーの中央に位置するマンダレー県のマヤダという場所にあるイエナダ・ハンセン病院で主に整形靴の製作をする仕事をしています。妻も同じ病院で事務の仕事をしています。趣味はバレーボールをすることです。
 子供は4歳と生後8ヶ月の2人の娘がいます。皆、仏教徒です。
 今回、補装具製作技術コースに参加し、技術を学びたいと思います。
 Khya zu tin par tar (チェズウテンパテ“ありがとう”)

Mr. Victor Hugo Rodriguez Perez(ビクトル・ウゴ・ロドリゲス・ペレス) コロンビア
(写真3)ビクトル・ウゴ・ロドリゲス・ペレスさん   (図3)コロンビア共和国地図

 私はビクトル・ウゴ・ロドリゲス・ペレスです。年齢は39歳です。
 家族は首都ボゴタに住む両親と妹、私の9歳の娘がいます。趣味は音楽演奏です。毎週1回仲間と集まってラテン音楽を演奏しています。
 私は19年前にボゴタのCIREC(NGOのリハビリテーションセンター)に勤め、国際赤十字の奨学金で中央アメリカのエルサルバドルにあるドン・ボスコ大学で義肢装具学を学びました。2001年に卒業してコロンビアに戻り4年間CIRECで働いた後、コロンビア北部のククタに移り、4年が経ちました。
 ククタはベネゼエラとの国境近くの町で人口は80万人です。現在の職場は心臓・神経・筋リハビリテーションセンターにある義肢装具製作所です。
 今回、義肢装具製作技術コースに参加することができ、日本政府、JICAそして国立障害者リハビリテーションセンターの皆さんに感謝します。
 この研修で、武装勢力との闘争やその他の原因による障害があるコロンビアの人々に役にたつリハビリテーションの知識や技術を習得することが私の希望です。私達にとってリハビリテーションは平和への道であり、コロンビアはそれを必要としているのです。
 Muchas gracias (ムーチャ グラシアス“どうもありがとう”)

Mr. Hilario Alberto Medina (イラリオ・アルベルト・メディナ) ドミニカ共和国
(写真4)イラリオ・アルベルト・メディナさん   (図4)ドミニカ共和国地図

 私はイラリオです。私の普段の生活を紹介します。朝は6時半から7時に起床し、支度をして子供達を学校に送り届けます。仕事は8時からで、ホセ・マリア・カブラ・イ・バエス病院の中にあるリハビリテーション部門で義肢装具製作の仕事をします。12時半から1時間の昼休みには近くの食堂で食事をとります。夕方4時に仕事を終えると急いで帰宅し、自宅に併設している義肢装具の製作所で仕事をします。そこでは9人の技術者が整形靴を製作し、私1人が義肢装具を製作しています。自宅の製作所での仕事は夜中の12時か1時まで行います。日曜日から土曜日までの7日間、一生懸命働いています。妻は、私が家族と一緒に過ごす時間がないので、少しは家にも居て欲しいと願っています。
 これが私の毎日の生活です。
 Mucho gusto(ムーチョ グスト“はじめまして”)