〔更生訓練所情報〕
特別支援学校を対象とした見学会及び施設体験会
総合相談支援部 総合相談課


 利用者募集活動の一環として、特別支援学校の生徒、保護者、教員の皆様を対象に、個別のニーズに対応した見学会と、就労移行支援の訓練体験による施設体験会を開催いたしましたのでご報告致します。
<見学会>
 見学会は全国の特別支援学校(養護、ろう・盲学校等)にご案内し、9月末現在で延べ35校、生徒40名、保護者42名、教員19名を外来相談としてお受けしています。
 傾向としては重複障害ケースが増加しており、特に高次脳機能障害や精神障害を伴う方が増えているのは、当センターの高次脳機能障害者受け入れが浸透していることや、昨年のセンター名称の変更後の期待の現われとも考えられます。また、介護を要するケースの機能訓練や職業訓練もニーズがあります。これらの傾向は、特別支援学校だけに見られることではなく、電話相談や外来相談全体の傾向とも一致しています。
<施設体験会>
 昨年は養護学校のみを対象としましたが、聾学校からのご要望や「夏休み期間に実施してほしい」という声に応じて、就労移行支援の訓練体験をメインとした施設体験会を8月17日(月曜日)に実施いたしました。
 近県の特別支援学校にご案内し、当日は生徒6名(肢体不自由3名、聴覚障害3名)、保護者8名にご参加いただきました。
 当日のスケジュールは以下の通りです。
時間 内容
10時00分〜 オリエンテーション
10時15分〜12時00分
就労移行支援 説明及び訓練体験
  ・ 封入作業(パンフレット等発送準備)
  ・ 事務作業(伝票入力、文書入力など)
  ・ 織物・トールペイントなど
12時00分〜13時15分 昼食 休憩
13時15分〜14時00分 宿舎見学
14時00分〜14時45分
説明会 利用料及び利用申し込み手続きについて
  質疑応答他
アンケート調査

 施設体験会のアンケート調査では、次のようなご意見やご感想をいただきました。
①生徒の感想
事務伝票の入力などを体験し、事務仕事がどのようなものかが少しわかった。
事務の仕事に就くために、コンピュータを使用するための知識やビジネスマナーを身につける大切さに気づいた。
職場体験で社会人のルールを学べる機会があって良かった。
事務仕事の重要さがわかり、やり方も覚えることができた。
夏休み期間中にこのような機会が持てて良かった。
いろいろ体験をしてとても役立った。仕事をするためには、様々な工夫が必要なことがわかった。
初めて織物をしたり、ペイント体験をして楽しかった。
②保護者の意見
泊りの体験会をしてみたかった。せっかく夏休みに計画していることもあるので、一日の過ごし方をもっと知りたかった。
新しい体験ができ、これからの進路を考えるのに役立ちました。

 施設体験会に参加された生徒の皆さんは、仕事に求められる技能やビジネスマナーが大切であると感じ、進路として就労移行支援の選択を検討するきっかけとなったようです。
 また、施設体験会の開催時期としては概ね適切とのご意見をいただきましたが、宿舎生活の体験希望のご意見もありました。宿舎生活については説明のみでは理解しにくいため、利用者食堂での喫食や利用者による体験談、あるいは体験入所の検討も一つと考えます。
 さらに、集団説明会、個別見学会、施設体験会を効果的に組み合わせて実施したいと思います。

(写真)施設体験会の様子