〔トピックス②〕
「平成25年度全国連絡協議会総会・実務者研修会」の開催について
発達障害情報・支援センター

  発達障害者支援センターは、発達障害児(者)への支援を総合的に行うことを目的とした専門的機関です。現在、全国の発達障害者支援センターはブランチを含め88機関が設置されています。発達障害児(者)とその家族が豊かな地域生活を送れるように、保健、医療、福祉、教育、労働などの関係機関と連携し、地域における総合的な支援ネットワークを構築しながら、発達障害児(者)とその家族からのさまざまな相談に応じ、指導と助言を行うために、都道府県・指定都市自ら、または、都道府県知事等が指定した社会福祉法人、特定非営利活動法人等が運営しています。
 「発達障害者支援センター全国連絡協議会」は支援センターの職員が共有した情報を得ることを目的に、毎年総会を含めた実務者研修会を開催しています。
 平成25年度の開催については、昨年の24年度大会(大阪府で開催)において、関東ブロックの埼玉県で開催することが決定しておりましたが、具体的な開催会場についてはその時点ではまだ決まっていませんでした。
 埼玉県の開催ということで、幹事施設である埼玉県発達障害者支援センター「まほろば」が中心となり検討した結果、当センターで開催することとなりました。
 中心会場となった講堂は、昨年7月に本館と共に竣工されたものです。新しい施設と設備を使っての開催ということで大変不安材料も多く、さらに当センターで開催するのは初めてということもあり、各会場の確保、ユーティリティーの確認等、入念な準備が必要となりました。多くの関係者の皆様のご協力を得ながら準備を進め、大会当日ぎりぎりまで調整して何とか間に合うことができました。
 今回は、関東地区の開催ということで、近郊からの参加者も多く、概ね参加人数300人規模の盛況な大会となりました。
 初日は雨天というあいにくの天候の中、平成25年6月14日〜15日の2日間にわたる発達障害者支援センターの全国組織規模の「発達障害者支援センター全国連絡協議会総会・実務者研修会」が開催されました。
 大会初日の14日の午前は、関係団体からの情報提供及び厚生労働省及び文部科学省からの行政説明があり、午後からは当センター発達障害情報・支援センター深津センター長から、ウェブサイトのアクセス情況や支援センターの会員制サイトについての情報提供がありました。引き続き、発達障害教育情報センター柘植センター長から情報提供がありました。その後の「総会」では、平成24年度事業・決算・監査の各報告・承認、平成25年度事業計画・予算案の審議・承認がされました。総会終了後、本館の大・中・小の会議室を仕切り、全国を6つのブッロクに分け、活動状況や被災地支援についてブロック別懇談会が行われました。
 初日終了後は川越市内のホテルにおいて、各支援センターが懇親を深めるため、情報提供を目的とした情報交換会が行われました。
 2日目15日の午前は2つの分科会に別れ、「分野別実践報告」が行われました。共通テーマである「地域機関への支援実践(役割)」について第1分科会では児童期における母子保健、保育(療育)、教育の関わりについて、「北海道・東北」、「関東」、「中部・北陸」ブロックから、第2分科会では成人期における障害者施設、障害者雇用、精神保健について「近畿」、「中国・四国」、「九州・沖縄」ブロックからそれぞれ発表がありました。
 午後には、実践報告(事業紹介)として、当センター自立支援局理療教育・就労支援部就労移行支援課発達障害支援室の四ノ宮室長から当センターの発達障害支援の取り組みについて、DVD映像を介した紹介があり、多くの参加者の皆様の関心を集めていたのが印象的でした。また大会期間中実践報告と併せて、紹介された利用者の皆さんによるドリンクサービスとクッキーの販売があり、実際の実習とシンクロナイズした有効的な発表となりました。
 大会最後は、上智大学総合人間科学部社会福祉学科教授の大塚晃氏による「発達障害者支援センター運営マニュアル」と題し支援センターの役割について、発達障害者支援の沿革からこれまで行ってきた支援センターの事業概要及びその分析と結果、これからの発達支援体制の構築について、各支援センターの連携・ネットワークづくりの必要性について講演がありました。
 大会2日間をとおし、今回国立の機関である当センターが直接の会場となって、「発達障害」という障害について、全国的に情報を発信すること及び支援に携わることの重要性と共に、発達障害情報・支援センターとして、全国の支援センターとの関わりとのその役割について助け合い、連携を取りながら支援に繋げることの必要性を認識したところです。
全国連絡協議会総会・実務者研修会の様子その1 全国連絡協議会総会・実務者研修会の様子その2
全国連絡協議会総会・実務者研修会の様子その3