〔特集〕
自立支援局における新たな取り組み (2/2)
自立支援局

○ 自立支援局事業公開の取り組みについて

総合相談支援部総合相談課

  自立支援局では昼間実施サービスとして自立訓練(主に視覚に障害がある方や主に頸椎損傷による重度の肢体不自由の方の機能訓練、高次脳機能障害のある方の生活訓練)、就労移行支援(就職や復職に向けた訓練、主に視覚に障害のある方のあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家試験受験資格取得に向けた職業教育)を提供しており、これらのサービスをより多くの方に知っていただくために広報活動・利用者募集活動に取り組んでいます。
 利用者募集活動の方法として、関係機関へのパンフレット等の送付、関係機関への訪問、自立支援局事業公開の実施、関係機関が主催する会議等への参加などを行っていますが、ここでは、平成23年度から開始した自立支援局事業公開の取り組みについて報告させていただきます。
 利用者募集活動は以前から自立支援局各課において独自に取り組まれていましたが、平成23年度に、自立支援局が一体となって募集活動に取り組むとの方針を策定し、その一つとして「自立支援局事業公開」を実施することに至りました。
 事業公開の主な内容としては、各事業の担当者による訓練内容の説明、訓練場面と宿舎の見学、質疑応答、意見交換、個別相談としており、自立支援局の紹介とともに参加者との情報交換等を行っています。これまでに、市区町村福祉事務所、ハローワーク、相談支援事業所、病院、保健所、特別支援学校等の担当者から参加していただいています。
 各事業をより深く理解できるよう少人数で見学することを特徴として実施していますが、平成25年度からは参加者がもっとも関心のある事業を選択して見学できるように、複数の見学コース(自立訓練、就労移行支援、養成施設、全事業の4コース)を設けるなど、アンケートをとりながら、参加者の要望に応えられるよう内容の検討を行っています。
 質疑応答や個別相談の時間では「高次脳機能障害者の障害認知についてどのように支援しているか」、「就労移行支援利用者が訓練終了後に地元へ戻る際の地域機関との連携方法は」など具体的な内容について質問が挙がり、各事業の訓練に対する関心の高さや、参加した方々も日々試行錯誤しながら業務を行っている様子が窺えました。
 アンケート結果では「これまではどのような施設かよく分からず敷居が高いイメージがあったが、見学して訓練の内容が理解できたので対象者に利用を勧めてみたい」、「今後対象者へ紹介していくため自立支援局をよく知りたいとの目的で参加した」等のコメントの他、「訓練開始から終了までの事例を何例か挙げて説明してもらえるとより分かりやすい」等のご意見も多くいただきました。関係機関から自立支援局に対し寄せられる意見や要望を直接聞ける機会としても、事業公開が利用者募集活動に有効であると考えています。
 現在の利用者募集活動がどの程度効果があるかについて今後精査を行う必要はありますが、自立支援局のサービスをより多くの方にご利用していただけるよう積極的に広報し、事業公開がより充実した企画となることを目指しながら今後も継続していきたいと考えています。

参加者数と所属機関(単位:人)
年度実施回数参加者の所属機関
福祉事務所病院ハローワーク相談支援関係※特別支援学校保健所 保健センター
H23年度1回/年393230038
H24年度3回/年292271816092
H25年度3回/年3387727106170
651181768266300
※相談支援事業所、生活支援センター、就労支援センター、地域包括支援センター等の相談機関