〔お知らせ〕
木村哲彦元病院長叙位伝達について
管理部総務課

写真:元病院長の木村哲彦氏
 当センター元病院長の木村哲彦氏におかれましては、平成26年11月11日にご逝去されました。氏の生前のご功績に対し叙位が贈られることとなり、昨年12月26日、飛松病院長立ち会いのもとで、奥様の木村久子様に従四位を君島管理部長より伝達いたしました。記念写真撮影後の懇談の場では、奥様より御礼のお言葉があり、旧病院棟のお話などいたしました。氏が在職していた当時の病院棟は既に解体されましたが、奥様はハナミズキの樹を懐かしんでおられたのが印象的でした。
 ここで、木村氏のご功績について、あらためて振り返りたいと思います。
 氏は昭和38年国立東京第一病院整形外科、昭和41年国立箱根療養所などに勤務され昭和54年当センターの開設と同時に病院診療部第一整形外科医長に就任されました。当時はまだ訓練機器の整備もままならない状況でしたが、氏の指導の下、理学療法、作業療法、運動療法の各訓練を組み合わせて統一的に行うことで効果をあげ多くの患者様を社会復帰に導かれました。また、平成9年に病院長となってからは、障害の状態をより詳細に把握してリハビリテーションを行うべきであると、MRI,エックス線CT,脳磁図形(MEG)等の最先端機器により診断を行うとともに、外来と病棟に医療画像を配信するネットワークを構築するなど、常に新しいことに取り組んでこられました。
 リハビリテーションスタッフに研究を課すなど、ときには厳しく、ときには温かく指導される一方、プライベートではスタッフと一緒に八ヶ岳へハレー彗星を観に行くなど、職員の交流を大切にしてこられました。
 退官後も大学や専門学校で教鞭を執るかたわら、多くの著作、論文も発表されてこられました。氏は一貫してリハビリテーション医療の中でも特に身体障害者との関わりにおいてその発展に貢献されました。高潔な人柄と身体障害者に関わる幅広い知識・教養及び豊富な経験・技術は患者様や病院関係者のみならず、社会福祉の関係者からも厚い信望を得ておりました。
 ここに改めて当センター職員一同、心より哀悼の意を捧げるとともに謹んでご冥福をお祈りいたします。先生、ありがとうございました。

写真:叙位伝達の様子 写真:叙位伝達の様子