平成30年3月、文部科学省と厚生労働省の両省による「家庭と教育と福祉の連携『トライアングル』プロジェクト」報告がまとめられ、その中で「独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所（発達障害教育推進センター）（以下、「特総研」）においては主として教育分野における支援を、国リハ（発達障害情報・支援センター）においては福祉分野における支援を、それぞれ研究し普及を進めており、両者のウェブサイトを保護者等が活用しやすいようにつながりを持たせるなど工夫すること」、「教育や福祉の分野において発達障害者の支援に当たる人材が身につけるべき専門性を整理し、各地方自治体において指導的立場となる者に対する研修の在り方など、両省・両者による連携の下、教育や福祉の現場にその成果を普及させる方策の検討をすること」の2点が示されました。 そのため令和2年に文部科学省、厚生労働省の協力の下、特総研と国リハの両センターで発達障害に関するポータルサイトとして「発達障害ナビポータル」（https://hattatsu.go.jp）を構築し、令和3年度より本格的な運用を開始しました。
１ 教育と福祉の連携に係る発達障害者支援人材育成のための「研修カリキュラム」について
上記報告を受けて、特総研と国リハは、教育と福祉の支援者が連携・協働して発達障害者支援を行う人材材育成を進めるために、両分野の支援者が共通して身につけておくべき専門性を6領域40項目に整理した「連携・協働に関する研修カリキュラム」と研修会を企画・実施する際のポイント等をまとめた「研修実施ガイド」を作成しました。また、教育と福祉で共通性が高い14項目に関して、初任者向けのeラーニング（57コンテンツ）を作成し、ナビポータルの新機能として令和4年4月に公開しました。ユーザー登録等の特別な手続きは不要で、研修動画の視聴、スライド資料のダウンロードが可能です。個人学習、事業所等の研修会等でご活用ください。
「教育福祉連携のための研修 eラーニング」
２ 「自治体取組情報検索」について（発達障害支援に関する自治体取組および関連情報の検索）
ナビポータルへ新たに追加したもう一つの機能が「自治体取組情報検索」です。発達障害児者支援については、全国各地でさまざまな取組がなされており、すぐれた成果物や有用な関連情報等が出されています。それらの情報を集約・整理し、データベースを作成しました。現在、都道府県・政令市等の取組情報を中心に、約1,140件の情報を掲載しており、「カテゴリー」「地域」「ライフステージ」の3つを組み合わせることで欲しい情報を検索できます。掲載情報は随時追加していきます。ぜひご活用ください。
「発達障害支援に関する地方自治体等の取組および関連情報データベース」
