“適度な運動”による頭(脳)への物理的衝撃が高血圧の改善をもたらす

令和5年7月
企画・情報部企画課(広報担当)

 この度、2023年(令和5年)7月7日に、当センター病院 澤田泰宏 臨床研究開発部長らの研究グループ1)が執筆した学術論文が英科学誌『Nature Biomedical Engineering』(ネイチャー・バイオメディカル・エンジニアリング)に掲載されました。
 “適度な運動”が高血圧の改善をもたらすことは先行研究2)により知られていましたが、今回の研究で、ラットを用いた実験と人を対象とした臨床試験により、そのメカニズムが解明されました。
 軽いジョギング程度の運動中に着地時に頭部(脳)に伝わる適度な物理的衝撃が、高血圧の改善をもたらすというものです。この結果は、“適度な運動”の健康維持・増進効果として、運動時に頭部に加わる適度な“衝撃”が重要である可能性を示唆するものです。

〔図解〕高血圧改善のメカニズム

〔動画〕臨床試験のようす

1)共同研究機関:国立障害者リハビリテーションセンター、国立循環器病研究センター、東京大学、東京農工大学、九州大学、国際医療福祉大学、関西学院大学、群馬大学、東北大学、大阪大学大学院医学系研究科、岩井医療財団、新潟医療福祉大学、所沢ハートセンター
2)岸ら、Clinical and Experimental Hypertension、2012

(参考)
■ 報道発表資料(令和5年7月7日)