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2024.3.19

「国際セミナー2024」をオンラインで開催しました~WHOのリハビリテーション普及への取り組みなどを紹介~

国立障害者リハビリテーションセンター
企画・情報部 企画課 広報担当

 去る2024年(令和6年)2月24日(土)、当センターの主催により「国際セミナー2024」をオンラインで開催しました。「国際セミナー」は当センターが「障害の予防とリハビリテーションに関するWHO指定研究協力センター」として、毎年実施しているものです。
 今年は『拡大するリハビリテーション・ニーズに対応するために残された課題を考える』をテーマとして、WHO(World Health Organization, 世界保健機関)本部 非感染性疾患・リハビリテーション・障害部リハビリテーション・テクニカル・アドバイザーのDr. Pauline Kleinitz(ポーリン・クライニッツ氏)をはじめとして各国からパネリストをお招きして、ご講演をいただくとともに、パネルディスカッションを行いました。
 まず、クライニッツ氏の基調講演では、WHOのリハビリテーション普及への取り組みである『Rehabilitation 2030』に基づき、WHOが行っている低中所得国向けの支援について報告がありました。調査によると、世界人口の1/3がリハビリテーションから恩恵を受ける健康状態にあり、人口の増加や高齢化、非感染性疾患(生活習慣病など)の増大を背景に、現在、世界中でリハビリテーションに対するニーズが高まってきていることが示唆されました。これに対して、特に低中所得国においては、必要十分なリハビリテーションの提供がなされておらず、いわゆる"unmet need"(未だ満たされないニーズ)が多く存在することが示唆され、WHOではこれら低中諸国の政府に向けて積極的な働きかけを行っていることが紹介されました。WHOの取り組みの具体的な構成要素として、①資金システム(Financing)、②労働力(Workforce)、③情報システム(Information)、④ガバナンス(Governance)、⑤医療と技術(Medicines and Technology)、⑥緊急事態への備え(Emergencies)が挙げられ、それぞれの要素に関する具体的な取り組みが紹介されました。
 続いて、オーストラリアからはDr. Natasha Layton(ナターシャ・レイトン氏)、インドネシアからはDr.Lestaria Aryanti(レスタリア・アリアンティ氏)、日本からは当センターの総長である芳賀信彦より、それぞれ各国の"unmet need"について報告がありました。
 今回のセミナーの様子は、前述の4名の講演に加えて、その後のパネルディスカッションまで、現在、当センター公式YouTubeチャンネルよりアーカイブを一般公開していますので、是非ご覧になってください。

■国リハ公式YouTubeチャンネル【外部サイトにリンクします】
https://www.youtube.com/@user-iu5fo5zk1r
※ 本セミナー動画は、日本語版、英語版の2種類を用意しています。
 

■「国際セミナー2024」フライヤー

国際セミナー2024