認知機能特性に適した情報呈示方法

研究の概要

対象者

有料老人施設入居者 15名
平均年齢 81.5 ± 5.5歳

方法

3パターンの情報呈示に沿って課題遂行する。

Pattern 1
各週 1日目
Pattern 2
各週 2日目
Pattern 3
各週 3日目
  1. 今から,血圧を測って,用紙に記録して下さい.
  1. 今から,バンドを腕に巻いて,オレンジ色の測定停止ボタンを押して下さい.
  2. 次に,測定した血圧を,用紙に記録して下さい.
  1. 今から,バンドを腕に巻いて下さい.
  2. 次に,オレンジ色の測定停止ボタンを押して下さい.
  3. 最後にテーブルにある鉛筆を使って,用紙に測定した血圧を記入して下さい.

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結果

  1. ① 記憶機能が低下している者は、Pattern1の指示で課題を遂行できない者が多かった。
  2. ② 注意機能が低下している者は、血圧の記録を忘れる、朝と昼の薬を間違える、等の誤りが認められた。

得られた知見

  1. ① 認知機能レベルが低下しているほど、行動を工程に分けた情報呈示が有効
  2. ② 注意機能低下者に対しては、情報を繰り返すなどの配慮が有効