本研究では、言葉を理解することが難しい人でも、絵を使うことによって、防災情報が理解でき、さらに自ら防災情報を作成できるソフトウェア技術を目指しています。自然言語文に相当する意味を、絵文字の組み合わせによって「絵文」として表現する作業を支援し、また自然言語文と絵文の間の相互変換をする機能の開発に取り組んでいます。
【障害者の安全で快適な生活の支援技術の開発】
サブテーマ1:障害者の自己決定を支援する情報コミュニケーション技術の開発
本研究では、言葉を理解することが難しい人でも、絵を使うことによって、防災情報が理解でき、さらに自ら防災情報を作成できるソフトウェア技術を目指しています。自然言語文に相当する意味を、絵文字の組み合わせによって「絵文」として表現する作業を支援し、また自然言語文と絵文の間の相互変換をする機能の開発に取り組んでいます。
2006年3月現在、766個の防災絵文字(右図)を作成し、それらを組み合わせて絵文を作ることが可能なソフトウェアツール(下図)を開発しています。
自然言語文と同様の意味を絵文として体系的に表現するには、絵文字の間の空間的関係と意味的関係とを対応付けるルールが必要です。また、絵文字と絵文の体系はすぐに完成するものではなく長期にわたって成長して行くものですから、その過程で多くの利用者の知識やアイデアを効率的に集約できなければなりません。本ツールでは、「オントロジー」と「制約」の技術に基づき、ITの専門家でない利用者にもこれらのルールを理解し作成し修正できるようなインタフェースを採用しているので、広く利用されるほどルールの体系が充実し洗練されることが期待できます。