ヘッダー・ページの先頭 本文へジャンプ

 【障害者の安全で快適な生活の支援技術の開発】

   サブテーマ2:重度障害者の自立移動を支援する技術の開発

2-2-(2) 遠隔支援技術

現在の位置
個別テーマ一覧 >遠隔支援技術
ここから本文  本文を飛ばす

なんのための研究?

重度障害者が電動車いすを使って自由に単独で移動できることは理想ですが、そのためにはいろいろな練習が必要ですし、不安により単独で移動するのが困難になっている場合があります。

電動車いすでの単独移動者やその家族、施設職員に対面調査したところ、次のような場面で遠隔支援の必要性がわかりました。

  1. 支援要求があったときに見守る
  2. 発話の困難な利用者のために通訳をする
  3. 自立移動時に、対象物や進行方向について、確認などをする

そこで、わたしたちは、電動車いす利用者が、遠隔地にいる支援者からのサポートを、支援を必要と感じたときに、適切に得られるようにするための遠隔支援の研究開発をおこなっています。これによって、電動車いす利用者が、安心して単独行動できるようになり、自分の判断で移動できる範囲が大きく広がるものと期待されます。

車いすからの映像を受信してそれを見ながら音声による支援を可能にする

研究のポイントは?

遠隔地にいる支援者が、電動車いす利用者の状況を把握するためには、無線通信により、利用者周辺の映像を見たり、利用者と音声での会話を行うことが必要となります。

無線で通信できる範囲が広いのは、携帯電話の通信カードです。ただし、携帯電話の通信帯域はあまり広くない上に、場所や時間により変動します。このような状況でも支援を続けられるためには、データサイズの大きな画像をできるだけ小さなデータサイズに圧縮することが重要となります。

ここでの開発のポイントは、映像データを、支援に支障が生じない程度の画質を保持したまま、できるだけ小さいデータサイズに圧縮する手法を開発することです。

画像を従来よりも高い圧縮、且つ、見やすい形式で表示できる手法の開発

実用に向けて

電動車いす利用者が負担や不快を感じることのないような支援を実現するために、音声データのやりとりを、さりげなくおこなったりするためのインターフェースの改良、各種機材の小型化、雨天や夜間時への対応などの改良を進めています。

研究代表者:独立行政法人産業技術総合研究所 情報技術研究部門 坂上勝彦・関田巌
本文おわり:
ページおわり ページの先頭に戻る