更生訓練所の修了者実態調査結果について

指導部 長野雅男 ・山添秀次・藤田ゆかり
森本行雄・小出千鶴子
理療教育部 白岩 豊・鈴木 徹

 当センターの20周年記念事業の一環として、開設以来の修了者全員を対象として生活実態、就業状況等をアンケート調査した。その現状を評価分析して、今後の当センターのあり 方等の基本資料に資することを目的として、平成10年1月10日現在の状況について調査 実施した。調査項目の策定に当たっては修了者実態調査小委員会が発足し、そこで検討を重 ねた。修了後の住所確認が困難な者も相当数おり、調査表送付前には往復はがきで住所の確 認を行い、さらに不明な者には家族等を通じて就業先の確認をおこなった。

 調査対象は3,126人で 回収者数は1,522名で、回収率は48.7%であった。性別では、7割が男性で、3割が女性であった。年齢別では10代が0.4%、20代が33.8 %、30代が33.6%、40代が15.0%、50代が11.4%、60代が5.8%であった。 全障害では10代から30代が全体の68%で約三分の二を占めていた。身体障害者手帳等 級状況は全障害とも1、2級の者が80から90%であった。

 調査方法は基本的には郵送調査で依頼し、若干名は電話による調査とした。

 就業の状況を見ると、現在就業していると回答した者は70%を越えており各障害とも差異はみられなかった。修了生が当センターの入所相談を第三者から受けた場合、74%が入 所を勧めると回答しており、その理由として「専門的な知識、技能が身につく」「宿舎や訓 練施設が充実している」「経済的負担が少ない」で、勧めないは3.4%だった。再訓練の 希望については27%の修了生が希望していた。当センターに対しての意見、要望について は「コンピューターの技術の修得」「在宅就労の幅を広げて欲しい」等が多かった。




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