センターネットワークの現状と課題

管理部企画課 宮崎隆徳、西村陽子、唐島啓一
障害福祉研究部 河村宏
福祉機器開発部 諏訪基、田村徹

 メール、ホームページや業務用データベースをはじめとして、現在、ネットワークは 業務上、なくてはならない存在になってきた。各部署で個別に動いていたLANは2000年春 よりセンター全体として一つに統合され、各部署が有機的に接続できる状況となった。 しかし、IT技術が進歩し、技術が充実していくにつれ、新たなる問題も起こってきている。 今回はセンターLANの現状と今後の課題について報告する。
 今年の4月より外部との接続は192Kbpsから100Mbpsへ更新し、ダウンロード等において 速やかに対応できるよう改善がなされた。また昨年はメールによるウイルス感染に対応する ために、サーバー及びクライアントでのウイルス駆除を行い、ウイルス感染数は激減する こととなった。しかし、サーバーやパソコン自体のトラブル、各機器との通信トラブル、 スイッチングハブ等の中継装置での故障、また新種のウイルス感染問題が浮上してきている。 ウイルスは従来のメールやホームページ経由での感染から、今年、8月に猛威をふるった MSBLAST、NACHIのように、従来にはなかったLAN経由型のウイルス感染が出てきている。 外部からの攻撃では毎日、約20件ほどの攻撃を受けており、2003年5月28日及び9月18日に 頻繁に攻撃を受け、安全のためファイアウオールサーバーが自動的に外部との接続を遮断した。 今後、頻繁に起こるようであれば対策を検討する必要がある。
 次に今後の課題について述べる。センター内にはいくつかのシステムが稼働しているが、 複数のシステムで全く同じデータを入力している現状があり、中継システム方式、総合 システム方式等を用いて段階的に情報の共有化及び効率化を推進していく必要がある。 次にセキュリティについて、各システムのパスワード管理が不統一である等、高度な セキュリティが保たれているとは言い難い現状にある。また、LAN経由のウイルス感染も 問題となってきた。これらを改善するには、まずセンター全体のセキュリティ方針を 定めること、またセキュリティレベルを明確にし、扱うデータの機密レベルが低い システム(例えば図書検索)は容易に接続可能にする一方で、個人情報を扱うシステムは、 アクセス対象者を厳密に絞り、セキュリティをより高めるシステムを構築する必要がある。 次に、管理体制については、サーバーごとの実質的なシステム管理者を明確化し、 マニュアルや資料の作成、保管、引継を徹底するようにする必要がある。 また今後、無駄ない、より質の高いシステムを構築するには、外部コンサルタントを導入し、 客観的な評価・提案を積極的に取り入れるとともに、オープンソースの考え方を導入し、 より利便性・柔軟性の高いシステム作りを行っていく必要がある。また、誰でもが 使いやすいシステムの構築、すなわちアクセシビリティーの高いシステムの構築を今後、 考慮していく必要があると考えている。 この他にも外部委託サポート導入や、LAN委員等を通して各部署からの要望を取り入れる等、 さらなる利便性の達成を目指していきますので、ご協力のほど宜しくお願いいたします。




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