発達障害者支援センターの役割は、大きくわけて4つあります。

(1)相談支援

 発達障害児(者)とその家族、関係機関等から日常生活でのさまざまな相談(コミュニケーションや行動面で気になること、保育園や学校、職場で困っていること)などに応じます。また、必要に応じて、福祉制度やその利用方法、保健、医療、福祉、教育、労働などの関係機関への紹介も行います。

(2)発達支援

 発達障害児(者)とその家族、周囲の人の発達支援に関する相談に応じ、家庭での療育方法についてアドバイスします。また、知的発達や生活スキルに関する発達検査などを実施したり、発達障害児(者)の特性に応じた療育や教育、支援の具体的な方法について支援計画の作成や助言を行うこともあります。その際、児童相談所、知的障害者更生相談所、医療機関などと連携を図ります。

(3)就労支援

 就労を希望する発達障害児(者)に対して、就労に関する相談に応じるとともに、公共職業安定所、地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターなどの労働関係機関と連携して情報提供を行います。必要に応じて、センターのスタッフが学校や就労先を訪問し、障害特性や就業適性に関する助言を行うほか、作業工程や環境の調整などを行うこともあります。

(4)普及啓発・研修

 発達障害をより多くの人に理解してもらうために地域住民向けの講演会を開催したり、発達障害の特性や対応方法などについて解説したわかりやすいパンフレット、チラシなどを作成し、保健、医療、福祉、教育、労働だけでなく、交通、消防、警察などの公共機関や一般企業などに配布することもあります。また、普段から発達障害を支援する保健、医療、福祉、教育、労働などの関係機関の職員や、都道府県及び市町村の行政職員などを対象に研修を行います。