〔学院情報〕
美原小学校の総合学習に協力
理療教育部 主任教官 柳澤 春樹


美原小学校の体育館で講話する柳澤主任教官
美原小学校の体育館で講話する柳澤主任教官
 去る、6月7日(木)所沢市立美原小学校から の依頼を受けて、5年生101名を対象とした総合学 習の一環としての、「目の不自由な人のことをもっと 知ろう」の時間に視覚障害者の立場で講話を行い、 協力させていただきました。
 センターの北隣に位置する美原小学校に到着すると、 体験学習としてアイマスクをした友人をガイドしなが ら体育館に向かう5年生から「おはようございます。 」と明るく挨拶され、ついうれしくなりました。
 体育館では実際に体験した歩行の感想を聞かせてもら った後で、日常生活上の話として、買い物の時のお 金の見分け方、シャンプーとリンスの見分け方、テ レフォンカードや電話のかけ方、飲み物の見分け方な ど、みんなの考えを聞きながら実際の状況を再現しつ つ話を進めていきました。
 歩行については、白杖の役割と使い方を説明した後 、私の使っている触知式のコンパスや方位を音声で示 してくれる器具などを実際に使ってもらいながら楽しく 進めていきました。
 みんなの質問に答えながらの授業は、あっという間 におわり、熱心な小学生と共に楽しく私も勉強になっ た一時でありました。
 彼らが大人になってもこの体験が少しでも役に立った なら素晴らしいと思いつつセンターに戻りました。
講話を聞く美原小学校5年生の皆さん
講話を聞く美原小学校5年生の皆さん
 後日、美原小学校からいただいた感想文を抜粋して 紹介します。

亀崎君  『なにげなく、つかっているものも、 点字や大きさがやくにたっているというのがすごーくべ んきょうになりました。柳沢さんは、目が見えない のにほかの人よりなんばいもえらく見えました。だか らぼくは、見えるのだから、がんばろうと、思い ました。』

春口さん  『体育館までアイマスクをして歩きまし た。とってもこわかったです。でも目の不自由な方 達は、毎日そうやって、歩いたりくらしたりしてい るのだな、と思いました。また一ついい勉強になり ました。これから、こまっている人がいたら、声 をかけてあげたいです。』

常松さん  『柳沢さんは、いくつかの機械をもっ ていました。1つは、光にあてると、音が大きく なって、くらくすると音がしないという機械です。 これで、あかりがつけっぱなしじゃないかしらべられ ます。ほかにもいろいろなも物がつくられればいいで す。』

長岡さん  『柳沢さんは、明るくたくさんの事を 教えてくれました。私は階段でこわい目にあってすぐ なので、とってもそんけいしています。どうしたら あんなに強い心をもてるのか不思議です。そして、 強くて、困っている人を助けれるような心を持ちたい です。』

原さん  『柳沢先生に、いろいろ聞いた。目の 不自由な人は、どういう感じなのかよくわかった、 目と物を感じるというのはとても大事と思った。私は また 「希望のあるやさしい心」 という心を知った。 』

長谷川君  『やなぎ沢さんから、目の見えない人 の不便なことや、目の見えない人のための物ことを教 えてもらった。ぼくは、目の見えない人は不便だな あ。と思いついつ、目がみえなくてもだいじょうぶ なんだなあ。と思った。ほかに、物の区別もして くれた。
今日の勉強でぼくは、目の不自由な人は不幸ではない んだ。と思った。』
(編集部 注:『 』内は原文より抜粋)