〔更生訓練情報〕
生活訓練・視覚一般リハ合同野外訓練について
指導部 生活訓練課 生活訓練専門職 河野 智子


 生活訓練課程の野外訓練は、ここ数年名栗川河川敷を 利用しデイキャンプとして行われています。入所者が主 体となって野外活動の準備から実施までを企画・運営す る過程では、入所者同士の自主性や協調性を高めるとと もに、日頃の訓練成果を確認し、今後の訓練への動機付 けを図る絶好の機会といえます。特に今年度は、一般リ ハビリテーション課程に野外訓練の日帰りコースが新設 され、視覚一般リハ課程の入所者が合同で参加すること になりました。訓練時間が異なるため、話し合いの時間 も昨年のように持つことはできませんでしたが、約1ヶ 月前から準備を始め、役割分担と活動計画、昼食メニュ ー、レクリエーションプログラムなどを検討しました。
 前日の昼食材料の購入では、買物リストを作成して必 要金額を割り出し、経路を計画した上で、各班による買 物を実施しました。商品の選択と支払い、援助依頼など 様々な場面に訓練が生かされました。
 当日の7月26日(木)は前日までの炎天下とは打っ て変わり久しぶりの曇り空となりました。生活訓練課程 入所者8名(後指導の修了者1名を含む)、視覚一般リ ハ課程8名、職員14名はリフトバスと荷物用のトラッ クの一行となり一路名栗川を目指しました。入所者によ るクイズ大会も盛り上がった頃になんと雨が降り出しま した。現地に着くと雨足は更に強くなり、火起こしもま まならぬ状態ではあきらめるほかありません。日頃の行 いを反省しつつ、仕方なくセンターへ引き返し、戻った のは昼近くとなっていました。所沢は曇り空ながらちょ うど良い天気。入所者もがっかりという様子でしたので 、急遽バックネット裏を利用しての実施となりました。 クーラーボックスの上で材料を切り、一本しかない水道 をなんとか使いまわして必死に料理した鉄板焼き、焼き そば、味噌汁は忘れられない味となりました。
 反省材料も多々ありましたが、天気の影響を残念とい う声ばかりではなく、視覚一般リハの参加者には従来の キャンプと比べていろいろな場面に参加しやすく、とて も楽しかったという意見もありました。バスの往復で皆 を退屈させまいとクイズ大会を盛り上げ続けた入所者の 逞しい姿を思い出しながら、来年は更に入所者による楽 しい企画を支援してゆきたいと考えます。

センターのバックネット裏での昼食
センターのバックネット裏での昼食