[野鳥シリーズ25] |
「リハセンターに飛来する野鳥を友に」 |
東京都福祉事業協会 スタルト方南(母子生活支援施設) |
見原 捷三(元理療教育部長) |
オナガは、リハセンター構内を騒がしく飛びまわっておりますので、皆さんも良くご存知の鳥かと思いますが、全長約41cmで、頭は黒いベレー帽をかぶったように黒く、翼と尾は淡青灰色、背は淡青褐色、下面が灰白色をしたきれいな鳥です。
日本では、本州東部に留鳥として分布していますが、九州及び関西には生息しておりません。ですから、九州や関西の人達にとっては、大変珍しい鳥になります。
生息地は、農山村、市街地などの人家周辺で、樹上の昆虫や果実、種子や地上のミミズ等を食べますが、時には小鳥の雛や卵を食べることもあります。
5月から7月の繁殖期になると、数番が集まって樹の枝にお碗型の巣を作り16日で孵化、18日で巣立ちますが、この間、外敵のカラス、猫、蛇等が近づくと集団で攻撃する習性をもっています。
ところで、初夏ともなるとリハセンター構内には、カッコウが飛来して盛んに夏の訪れを告げてくれますが、カッコウといえば「国リハニュース201号」でご紹介しましたように、自分の卵を外の鳥の巣に産みつける托卵という習性を持っております。この托卵の相手にはモズ、ホウジロ、オオヨシキリ等が狙われていましたが、近年、オナガもターゲットになってきました。構内には、たくさんのオナガがおりますので、カッコウは托卵が目的で、リハセンターに飛来しているのかもしれません。
鳴き声は、姿形のわりには汚く普通は「ゲーイ、ゲーイ」と濁った声で鳴きます。
名前は、長い尾に由来して、オナガと呼ばれるようになったと言われています。