[国際協力情報]
平成14年度 JICA補装具製作技術コース研修始まる
管理部企画課



 今年度もJICA補装具製作技術コースの研修を8月19日(月)より開始いたしました。今回の研修員は、タイ、セネガル、ボリビア、ペルーの4ヶ国から参加された方々です。本研修会は今年で22年目を迎え、研修員は33ヶ国1地域、104名となりました。研修員の紹介をする前に、研修コースの概略をご紹介します。
 研修員は来日後7月からの約1ヶ月間をJICAの八王子国際センターで日本語研修を受けます。その後、当センターでの4ヶ月間の技術研修が開始になります。技術研修の構成は、はじめの2週間は、義肢装具各論、日本における支給制度、義肢装具にかかる理学療法、作業療法等の基本的な講義を行い、その後、義手、装具、下腿義足、大腿義足の製作研修を行います。
 研修員は一定の応募資格のもとに選ばれますが、中には理学療法士や医師なども含まれるため、特に製作技術に関しては経験の差が大きく現れるものです。直接技術指導を担当する義肢装具士もその点に配慮しながら、各研修員に合わせた方法で指導を行っています。
 また、この間には、国際福祉機器展、大阪で開催されるアジア太平洋障害者の十年最終年記念フォーラム、日本義肢装具学会への参加などのプログラムも組まれています。
 研修初日の開講式のあとのカントリーレポートでは、各国の基本的状況、義肢装具に関する状況(製作数、製作施設、価格等)がプレゼンテーションされましたが、国によっては義肢装具製作は1ヶ所のセンターのみで行われているところもあり、材料等はほとんど他国から輸入して、組み立て作業のみを自国で行うところもありました。
 それぞれ違う国情を背景にしながら、日本で学んだ知識や技術をどのようにすれば活かすことにつながるか、研修実施側である当センターも検討していく予定です。


開講式の様子



 さて、それでは研修員4名に自己紹介をしていただきましょう。




今年度の研修生からのコメントを紹介します。




ダルトン サリナス サンチェス(ボリビア)さん

ダルトン サリナス サンチェスさんの写真  私は、ダルトン サリナス サンチェスです。ボリビアのラパスから来ました。
 ボリビアは南アメリカの中央にあります。仕事は理学療法士です。私の勤務するリハビリテーションセンターは聖イグナチオ・デ・ヨロダ整形外科センターというところです。私の家族はラパスに住んでいます。私は日本が好きです。お世話になります、どうぞよろしく。
 (自己紹介文は日本語で書かれました)



キティ ピチャヤ サンプロム(タイ)さん

キティ ピチャヤ サンプロムさんの写真  私は、バンコクメトロポリタン病院のリハビリテーション部の義肢装具士で部門長をしています。仕事の内容は、義手・義足製作、装具製作・適合、歩行補助具の製作です。また、王立義肢協会に属していて、義肢装具に関してタイ国内でボランティア活動もしています。
 私の家族は8人で、両親、姉2人、兄3人です。
 日本で希望することは、義肢装具製作における日本の最新の製作技術を学んでタイの私の病院において標準化することです。
 今回の研修コースについて、研修員を代表して日本国政府、JICA、国立リハビリテーションセンターの皆様にお礼を申し上げます。皆様のおかげで、このコースは良い思い出になることでしょう。そして、皆様のあたたかい歓迎と配慮に対して心からお礼を申し上げます。



セサール バルベルデ(ペルー)さん

セサール バルベルデさんの写真  はじめまして、セサール バルベルデです。ペルーのリマから来ました。仕事は医者です。研修コースは補装具製作です。どうぞよろしく。
 南アメリカのペルーから来ました。ペルーは海が静かです。そして有名な町もあります。ペルーのリマは賑やかな所です。高いモニュメントや映画館が沢山あります。7月28日に国のパーティがあります。ペルーは1月から4月迄はとても暑いです。7月から10月迄はとても寒いです。果物や野菜やご飯が安いですが、車やテレビや冷蔵庫は高いです。鶏肉や牛肉の料理が美味しいです。ペルーはとても綺麗です。そして、マチュピチュは有名な所です。リマは古いお寺が沢山あります。有名な大学もあります。そして、高いビルや綺麗な店が沢山あります。人や車がとても多いです。でも、物価が高いです。
 私の病院はリマにあり、そこでバイオメカニクス部のチーフをしています。医者は25人位います。
 病院の傍に協会やスーパーや海岸があります。
 仕事は月曜日から金曜日迄で勤務時間は午前8時から午後3時迄です。仕事は面白いですが難しいです。そして、補装具は値段が高いです。
 私の家族はリマに住んでいます。家族は家内と子供が二人です。子供たちは小学校で勉強しています。家内は病院で働いています。土曜日に家内は映画に行きます。日曜日は朝散歩をします。午後は本を読みます。夜は、家族と一緒にテレビを観ます。それから、音楽を聴きます。時々デパートで買い物をします。
 (自己紹介文は日本語で書かれました)



フェイ ビラム(セネガル)さん

フェイ ビラムさんの写真  はじめまして。フェイです。セネガルのダ・カールから来ました。仕事は、義肢装具士です。セネガルセンターで義手、義足、装具を製作しています。セネガルセンターはダ・カールにあります。スタッフは35人います。センターのそばに病院と大使館と警察署があります。勤務時間は朝7時から夕方4時までです。日曜日には散歩や車の運転をします。
 7月16日に日本へ来ました。研修コースは補装具製作です。私の家族はダ・カールに住んでいます。家族は家内と子供です。子供は息子が4人と娘が1人です。セネガルは人口が1000万人位で、首都ダ・カールには200万人が住んでいます。障害がある人は約70万人います。ダ・カールは静かで、とても美しい町で、パリ・ダ・カールはとても有名です。女性は美しく、男性はハンサムです。外国の人もたくさんいます。セネガル人はサッカーが上手で、皆紅茶をよく飲みます。私の国はとても暑い所ですが、ダ・カールはあまり暑くないです。そして海がきれいです。
 私はセンターでの研修を終えたら、12月8日に国に帰ります。日本人は親切です。セネガルに是非お越し下さい。
 ありがとうございます。
 (自己紹介文は日本語で書かれました)



歓迎会で「バラが咲いた」を歌う研修員の様子