〔更生訓練情報〕
平成14年度理療教育課程第24回卒業式
理療教育部教官 谷口 勝



 去る2月28日金曜日、更生訓練所理療教育課程第24回卒業式が行われました。日増しに春の息吹を感じるなか、当日は卒業生の輝かしい未来を祝福するような快晴に恵まれ、10時から講堂において式典が始まりました。
 今年度の卒業生は、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう科一部課程3名、同じく二部課程34名、また修了生は、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう科一部課程4名で、合計41名を送り出すことになりました。
 多くのご来賓やご家族、また在所生や職員に見守られ、厳粛な雰囲気に包まれながら卒業証書並びに修了証書が授与されました。佐藤総長は一人一人の前に立って証書を手渡し、握手を交わしながら祝福の声をかけていきました。みな一様に緊張した面持ちが見受けられましたが、証書を授与されると各人各様の思いが胸に去来しているようでした。
 証書授与に引き続き、総長の式辞、並びに厚生労働大臣(代読)、埼玉県知事(代読)、及び東光会会長からそれぞれ祝辞をいただきました。総長の式辞では、よりよい治療をするためには患者さんからの情報を収集、分析する力を養い、また安易なミスを起こさないよう常に緊張感を持続させることが大切であるとして、医療に従事する者の心構えが話されました。
 記念品贈呈では、センターから卒業生・修了生に額縁が贈られ、一部卒業生の柴田敏雄さんが代表として受け取りました。また、卒業生からの記念品として、二部卒業生の野田和義さんが目録を読み上げ、アメリカン花水木紅白一対がセンターに贈られました。
 送る言葉では、二部2年の向井健市さんから、先輩たちが学友会活動をはじめ勉強にスポーツに積極的に取り組む姿勢に敬意を表すると共に、後輩にとって良い模範となってくれたことについて感謝の言葉が述べられました。
 式典は佳境に入り、二部卒業生の池田定道さんから別れの言葉がありました。センター生活での様々な思い出を回顧し、自分たちを支えてくれた方々に対してお礼を述べると共に、その恩に報いるために自分たちが成すべきは1日も早く社会復帰することであるとされ、最後に「私たちは自立します、自立してみせます!」と力強く決意表明されました。
感動に包まれながら蛍の光を斉唱し、式典は滞りなく終了しました。式典後の卒業生は、張りつめていた気持ちが和らいで希望に満ちた清々しい笑顔になっていましたが、卒業生だけでなく式典に参列した全員の顔も晴れやかな笑顔になっていました。
卒業は1つの節目ではありますが終幕ではありません。卒業を迎えた今、卒業生の心の中を駆けめぐった感激が新たな幕開けの原動力になることでしょう。また、卒業生を送り出した我々にとっても新たな気持ちで明日へと踏み出していく力が湧き出てくるような心に残る式典でした。

平成14年度理療教育課程第24回卒業式 佐藤総長の式辞の様子