〔更生訓練情報〕
利用契約について
更生訓練所指導部指導課



 社会福祉基礎構造改革の一つとして、障害者福祉サービスに ついては、利用者の立場にたった制度を構築するため、今年度 から新たな利用のしくみ(支援費制度)に移行することとなった。 更生訓練所としても、以下の点につき対応するなど実施して きたので報告する。
1 新入所者について
 今年度4月より、利用契約化となり新入所者について契約を 結んだ後入所式を実施した。これまで、新入所者で契約を行った 者は別表のとおりである。
 理療教育課程、一般リハ課程、生活訓練課程の入所者について、 その障害の状況に応じて契約の方法等について調整を行った。
 契約書作成時の配慮事項として、理療教育課程については、 標準文字版と拡大文字版の2種類を作成、署名の枠にあわせた ケープレートを作成、点字での署名も可能とした。
 一般リハビリテーション課程、聴覚障害者に対しては、パワー ポイントによる説明、手話通訳の配置、ステノプコンの利用をした。 特徴として、4月の入所は、全員新卒者のため、20歳未満であり 契約には保護者の署名が必要であった。肢体不自由者に対しては、 自筆で署名が困難な場合も予想されたが、利用者全員自筆が可能 であった。約半数が20歳未満のため契約には保護者の署名が必要 であった。契約を円滑に進めるため、事前に、押印済み(センター 総長印)の契約書を作成しておき、利用契約締結後にその場で返却した。 生活訓練課程については、理療教育課程と同じ配慮をしたものの、 点字が未習得であったり、自らの署名が困難な利用者も多く、家族等 が代筆した。

2 既入所者について
 平成15年4月以前に入所している既入所者については、昨年度中 から、既入所者を対象とした支援費制度と利用契約についての説明会 を実施し準備してきた。
 新年度に入り、理療教育課程は、契約についての全体説明会を 実施し、各クラスホームルームで重要事項説明書と契約書を渡し 署名・捺印をしてもらった。
 一般リハ課程(肢体不自由、聴覚障害、視覚障害、内部障害)に ついては、障害別に合同ホームルーム等で説明をし契約を行った。 未成年者も多いことから、ゴールデンウィーク帰省の折に保護者から 署名・捺印がもらえるように実施した。
 生活訓練課程については、始業式時に拡大文字版を配布し、生活 訓練課長が説明し署名・捺印をしてもらった。

3 契約書の保管
 入所者が保管すべき契約書1部については、確認のため「利用 契約締結台帳」に押印の後渡した。
 契約書の正副2部作成のうち1部を理療教育課程入所者分、 一般リハ課程入所者分は指導課にて保管し、生活訓練課程入所者 分は生活訓練課にて保管することした。

4 課題等
1)年間に理療教育課程は、前期、後期、特別クラスと3回の入所、 一般リハ課程は、肢体不自由4回、聴覚障害3回、視覚障害3回の 入所があり、理療教育課程約55名、一般リハ課程約180名、生活訓練 課程20名の新入所者がいるが、契約は個別なものであるので個々の 対応をする必要がある。
2)未成年者は、保護者の署名・捺印が必要であり、入所日来所を 依頼する必要があること。
3)契約書の即日返却は一般リハ課程肢体不自由新入所より実施可 能であったため、今後の新入所者については同様に実施したいこと。
4)相談判定課にて、入所の承諾が決定した者に対して入所までに 重要事項説明書を送付し、説明会を実施するが、当日の契約作業を 円滑に進めるため、重要事項説明書の送付時に、契約書の写しを 同封し事前に見ておいてもらうこと。
5)重要事項説明書では説明が不十分な部分については、別途 「入所者ハンドブック」等で補完する必要があること。

契約書作成数
課程 理療教育課程 一般リハ課程 一般リハ課程 一般リハ課程 一般リハ課程 生活訓練課程
障害 視覚障害 聴覚障害 視覚障害 肢体不自由 内部障害 視覚障害
入所日 前期4月 7日 4月21日 4月21日 5月19日   5月12日
後期4月15日 6月30日
新入所者数 40 14 4 22   12
(内未成数) (1) (14) (0) (14)   (2)
既入所者
(契約者数)
100 48 2 106 4 9
契約者 計 140 62 6 128 4 21

単位:人 合計数=361

※4月1日より6月30日までの契約者数である。
※既入所者の契約日は4月1日である。