去る６月９日（月）から13日（金）の５日間、当センター学院に おいて平成15年度視覚障害生活支援研修会が開催され、盛会のうちに 修了しましたのでご紹介致します。
　当研修会は従来「視覚障害歩行訓練研修会」として実施されて いましたが、その内容は視覚に障害にある方の移動介助にとどまらず、 眼疾患の基礎知識、福祉行政、日常生活、コミュニケーションなど 多岐に渡っておりました。参加者においては、ガイドヘルパー、 生活支援員、相談員、教員、視能訓練士、施設職員等様々な職種の 方が集うようになりました。そこで地域の支援者により有益な情報提供 の場となるよう、前年度からは「視覚障害生活支援研修会」と名称を改め、 視覚に障害のある方の基礎的な生活援助技術全般について講義と演習に よって理解を深めて頂きました。
　更に今年度は、在宅障害の方の生活支援に長く関わってこられた外部 講師をお招きして、支援費制度を迎えた地域サービスの現状を教えて 頂きました。就労支援に関するパソコン演習では学院の情報研修室を 使用して、音声支援ソフトであるスクリーンリーダーを活用しワードや エクセルの文書処理を体験し、視覚に障害のある方に求められる事務処理 能力のレベルの高さを垣間見ることができました。会場はパソコンの音声 や演習の声でたいへんな賑わいとなりました。
　ロービジョンや糖尿病についての基礎知識では、支援者がより専門的な 情報を持つことで適切な医療や訓練への橋渡しとなることを感じました。 アイマスクやシミュレーションを装着した実技演習では、適切な援助技術 の実際を体験する機会となりました。
　終了時のアンケート調査では概ね満足との意見が寄せられ、更に講義や 実技に関する要望や訓練見学への希望もありました。今後も障害のある方が 地域で元気に生活できるよう、今回参加された皆様が地元へ帰られてからも 丁寧な支援を継続して頂けることを切に願いながら研修会を終えました。 最後になりましたが、研修にご協力頂いた講師の皆様、学院担当職員の皆様 に心から感謝いたします。