本年４月から障害者の支援費制度が実施されています。戦後、 長くわが国の福祉制度を支えてきた措置制度にかわって、利用者 がサービスを選択できる制度が始まりました。現在、わが国の 障害者福祉は、大きな転換点をむかえています。支援費制度の もとで、障害者の社会参加を社会的・心理的に援助していく方法 について理論的・実践的に明らかにしていく必要性はますます 大きくなっています。
　障害福祉研究部は、身体障害者の社会適応に関する社会学的 及び心理学的調査研究を行うことを目的として設置されました。 本研究部には、社会適応システム開発室と心理実験研究室の２つ の研究室があります。研究所には、５つの研究部がありますが、 本研究部以外の研究部は、すべて自然科学系です。本研究部は、 社会科学系の研究室をもつ唯一の研究部となっています。
　本研究部では、次のような研究を実施しております。

• 障害者施策を支える理念についての国際比較研究　（平成13年〜平成15年）
  
• 盲ろう者のリハビリテーション訓練システムの開発研究（平成11年〜平成15年）
  
• 脳卒中患者のうつ状態とデイケアの効果に関する研究（平成13年〜平成15年）
  
• メンタルヘルス関連QOLスケール（MQS）の標準化に関する研究（平成14年〜平成15年）
  
• 障害者・慢性疾患患児の家族に対する情報提供のあり方に関する研究（平成11年〜平成14年）
  
• 筋萎縮性側索硬化症（ALS）患者と家族に対する情報提供のあり方に関する研究（平成11年〜平成16年）
  
• 応用一般均衡モデルによる福祉関連支出の評価（平成13年〜平成17年）
  
• 災害時に障害者を支援する情報システムに関する研究（平成13年〜平成15年）