〔野鳥シリーズ36〕 |
リハセンターに飛来する野鳥を友に |
東京都福祉事業協会 母子生活支援施設 スタルト方南 見原 捷三(元理療教育部長) |
ベニマシコ(紅猿子)
今年は、鳥仲間から貰った年賀状は、いつになく鳥の写真付き
年賀状が多く、中でもマシコ(猿子)の写真が多かったようです。
これは、マシコが猿の顔のように羽の色が赤いので、マシコを
漢字で「猿子」と書き、又、古くは江戸時代中期から別名「さる
ましこ」或いは「てりましこ」と呼ばれていました。そんなこと
から、申年にちなんで、出してくれたようです。
そこで、このベニマシコも本来は1月号に掲載すれば良かった
のですが、今回、遅れ馳せながら記事にしてみました。
ベニマシコは、全長15cm、写真のとおり嘴は短く、黒い尾は
長め、翼は黒く2条の白線があり、胸から腹部にかけて紅色を
した赤い鳥です。
日本には、冬鳥として飛来、本州以南の低地から山地や川岸、
草原等で冬を過ごします。鳴き声は、ピッポ又は、フイッフイと
柔らかい声で鳴き、ホウジロのように短くて澄んだ声で囀ります。
普段は、番で生活して枝から枝へ飛び移ったり、地上を飛びはね
草木の果実、草木の種子や昆虫等を食べます。
3月から4月にかけては、冬鳥と夏鳥が交代する季節です。
この時期は渡りの途中に、都市の公園等で、普段は見ることが
できない珍しい鳥に出会えることがあります。このベニマシコ
もその内の一つです。
ちなみに、マシコの同種には、ベニマシコの他に、ギンザン
マシコ(冬鳥として、北海道に渡来)とオオマシコ(冬鳥として、
本州中部以北に渡来)もいます。