〔更生訓練所情報〕 |
第12回あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師 国家試験を終えて |
更生訓練所 理療教育部 清原修二 |
春の香りが濃く立ちこめ始めた2月28日(土)、29日(日)の両日、当センターに
おいて第12回あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家試験が行われ、理療
教育課程入所者は、28日のあん摩マッサージ指圧師試験に49名が、29日のはり師、
きゅう師試験に41名が挑戦した。受験者にとっては、3年あるいは5年もの長期間の
教育を終えての国家試験であったため、さぞかし数々の感慨がその胸中に去来したこと
であろう。受験学年の学級担任の一人としても、よくぞこの本番までたどり着いて
くれたなという喜びの思いが強かった。理療教育課程に入所してきた時には、右も左も
分からずに戸惑っていた人たちが、この国家試験を受験できるまで頑張り続けた努力の
結晶が今回の受験だったのだろう。
3年生あるいは5年生の受験学年になると、二度の模擬試験を経て、受験者の緊張度
が徐々に高まっていく様子がまさに肌身に感じられた。新年になり、補習の依頼や様々
な質問が増えてくると、受験者全体がすっかり受験モードに切り替わってきたなという
感触が強くなった。私自身も「人事を尽くして天命を待つ」の心境だった。受験日が
近づき直前になると、とにかく、もうここまでくれば万全の体調で試験に臨んでほしい
というのが偽らない願いであった。
試験当日、廊下を歩いてみると、会場内の熱気がドア越しにそのまま伝わってくる
ような感じがして、受験者に心から頑張れよとエールを送った。試験終了後に何人かに
試験のでき具合を聞くと、当然のことながら、できたりできなかったりと答えは、まち
まちであった。
この国家試験の合格発表は、3月29日の午後2時であるが、めでたく合格して免許証を
獲得した人たちは、この免許を手がかりに自立と社会参加への道を模索することになる。
久々の社会復帰であり、期待にさぞかし胸を膨らませていることだろう。その折りには、
「長いことご苦労さん、これからもがんばってよ。」と声をかけてねぎらってあげようと
思っている。そして全員が立派に社会復帰ができ、ぜひ元気な顔を見せにセンターに来て
ほしいと切に願っている。