平成17年度障害者週間記念式典を終えて
管理部企画課




 去る平成17年12月3日(土)から9日(金)までは障害者週間でした。障害 者週間は、平成16年6月の障害者基本法の改正により、国民の間に広く障害者 の福祉についての関心と理解を深めるとともに、障害者が社会、経済、文化そ の他あらゆる分野の活動に積極的に参加する意欲を高めることを目的として、 従来の「障害者の日」(12月9日)に代わるものとして法定されました。この 期間を中心に、国、地方公共団体、関係団体等においては、様々な意識啓発に 係る取組を展開します。
 当センターにおきましても、障害者の社会参加の推進と障害者問題に対する 国民一人一人の理解を深めることを目的とし、当センター講堂において12月9 日(金)13時半から障害者週間記念式典を開催し、当センター佐藤総長、国立 職業リハビリテーションセンター市川所長の挨拶の後に、永きに亘って当セン ター入所者のボランティア活動においてご尽力をいただいてきた方々に対し、 感謝状及び記念品を贈呈し、感謝の意を表しました。
 今年のボランティア表彰対象者は16名で、当日は6名の方々が式典に参加さ れました。

(写真)平成17年度障害者週間記念式典
平成17年度障害者週間記念式典


 式典後には、特別公演を開催しました。松尾牧子さんによるバイオリン演奏 及び「手話ランドきいろぐみ」による歌と踊りとトークショーでした。
 松尾さんは日本大学芸術学部音楽科バイオリンコースを卒業されています。 また、当センター修了生でもあります。バイオリン奏者としてだけではなく、 室内楽・オーケストラではビオラ奏者としても活躍され、平成17年10月16日の 第26回リハ並木祭ではソリストとして「東京サロンオーケストラ」と共演され ました。
 2003年10月には函館朗読奉仕会の協力により函館にてコンサートを開催され たり、函館盲学校においても演奏会を実施するなど大変活躍されています。
 当日は「タイスの瞑想曲(マスネー)」、「愛の悲しみ(クライスラー)」 等、全6曲を演奏され、アンコールもでるなど大盛況でした。

(写真)松尾牧子さんによるバイオリン演奏
松尾牧子さんによるバイオリン演奏


 「手話ランドきいろぐみ」は1989年に旗揚げした聴覚障害者と健聴者からな る団体で、東京ディズニーランド「ミュージックフェスティバル・プログラム 」、第27回関東ろうあ者大会などのステージ出演や、NHK「聴覚障害者の皆さ んへ」、「みんなの手話」、「金曜アクセスライン」などのテレビ出演もされ ています。その他にビデオ出演、歌手への手話指導、ドラマ・映画の手話指導 ・コーディネート、手話講習会等をされています。
 当日は「僕たちの行方」、「小さな世界」、「きよしこの夜」、「手のひら を太陽に」等の曲目を手話と踊りをしながら披露され、合間にトークやクイズ を利用者の皆さんと行っていただきました。歌を手話と踊りで披露されている 姿に、職員・利用者ともども見入ってしまいました。


(写真)手話ランドきいろぐみによる手話パフォーマンス
手話ランドきいろぐみによる手話パフォーマンス


 今回、障害者週間記念式典を開催するに当たって、特別公演を引き受けてくださった松尾さんは視力に障害がありますし、「手話ランドきいろぐみ」のスタッフの方の中には聴覚に障害がある方もおられました。利用者は、大きな元気を得ることができたと思います。
 来年度以降は、障害者週間の趣旨に沿い、地域の方にも参加していただけるよう努めたいと思います。