〔更生訓練所情報〕
新・更生訓練所の紹介
更生訓練所


○はじめに
 更生訓練所では、本年10月より障害者自立支援法に基づき「指定障害者支援施設」として、新たな事業体系のもとで事業を開始いたしました。
 新事業では従来からの訓練に加えて、障害がある方達の地域社会における自立に向けた、新たな訓練も導入しています。
 本号では、10月より更生訓練所で実施される事業や訓練について簡単に紹介いたします。


○新事業の概要
 事業サービスの種類は、昼間実施サービスとして、@自立訓練(機能訓練)、A自立訓練(生活訓練)、B就労移行支援、C就労移行支援(養成施設)の4事業及び施設入所支援の事業を実施しています。
 事業別の概要は以下の通りです。


 
事業の種類
利用定員
対象者
利用期間
昼間実施
サービス
自立訓練 (機能訓練) 20名 主に視覚に障害がある方で、自立した生活を送るために、訓練を必要とする方が対象です。 18ヶ月以内
自立訓練 (生活訓練) 10名 主に高次脳機能に障害のある方で、自立して生活する力を身につけるために訓練や支援が必要な方が対象です。 24ヶ月以内
就労移行支援 100名 主に身体に障害がある就労を希望される方で、新しい知識や技能を習得して就労が見込まれる方が対象です。 24ヶ月以内
就労移行支援
(養成施設)
170名 視覚に障害がある方で、資格を取得することで、就労又は自立が見込まれる方が対象です。 3年又は5年
夜間等
施設入所支援 340名 就労移行支援や自立訓練等のサ−ビスが効果的に活用できるように、通所が困難な方に夜間における居住の場を提供します。 昼間実施サービスの
利用期間内

(注)国立職業リハビリテーションセンターは、就労移行支援相当サービスとして職業訓練を実施しており、その場合も施設入所支援の利用は可能です。


○新事業の展開に向けての取り組み
(1)新たなサービス内容

 @自立訓練では、視覚に障害がある方の訓練に加え、高次脳機能に障害がある方に対して、以下のような訓練を積極的に行っています。

 代償手段の獲得
  記憶障害や遂行機能障害を補うために、メモリーノートの活用等を支援しています。
 心理的支援・グループ訓練
  社会生活を円滑に送るために、こころの問題への支援やグループ活動を行っています。


 A就労移行支援では、就職に向けた新たな取り組みとして以下のような訓練を実施し、サービス内容の充実に努めています。

 職場準備訓練
  職場で必要なマナーや履歴書の書き方、面接の対応等、就職するために必要な基礎的な力を身につけるための訓練をしています。
 職場体験訓練
  色々な作業を体験することで、興味のある職種や自分に合った職業を探し、就労に必要な生活習慣をつくる支援をしています。
 実習訓練
  職場に適応できるよう、センター内職場体験実習、センター外職場実習を積極的に行っています。


 B就労移行支援の養成施設では、授業にパソコンや拡大読書器、CD録音図書などを積極的に活用し、学習を行っています。



 C施設入所支援は、日中活動である中間実施サービスと明確に区分されており、夜間における宿舎提供を行っています。

 食事の提供
  季節の食材を使った食事を提供しています。また、食事のコントロールが必要な方には適切なメニューを作成して提供しています。
 宿舎生活上の支援
  宿舎生活を送る上での日常生活の支援を行うとともに、今後は日常生活に介護を要する方々の受入が可能となるよう体制整備を図っていきます。


(2)サービスに必要な職員の配置
 指定基準に基づき、各事業における必要な職種や員数の再配置を行うとともに、利用者に対して質の高いサービスが提供できるよう、障害福祉サービスの提供に関する管理、監督を行う「サービス管理責任者」を事業ごとに配置し、提供サービスの充実に努めています。


(図)職員の配置

終わりに
 今後においても、障害がある方達に対し、自立した生活を支援するため、更生訓練所では必要な訓練等の体制整備を図り、質の高いサービス提供ができるよう努力して参りたいと考えております。
 関係者各位におかれましては、ご支援、ご協力の程よろしくお願い申し上げます。