〔平成19年重点事項〕
研究所
 



1 平成19年度重点研究開発課題
(1)再生医療の手法を取り入れた脊髄神経機能の再獲得可能性に関する研究
(2)高次脳機能障害診断のための経頭蓋磁気刺激による誘発脳波計測システム等の開発
(3)高次脳機能障害支援普及事業
(4)青年期の発達障害者に対する就労支援体制等の確立に関する研究<新規>

2 各部別主な研究・業務計画
(1)運動機能系障害研究部
 ・各種装具・歩行補助具を利用した歩行の力学特性に関する研究
   (ア) 免荷装置を利用した歩行の動作分析
   (イ) 水中歩行の動作解析
 ・再生医療の手法を取り入れた脊髄神経機能の再獲得可能性に関する研究
   (ア) 脊髄への下降性入力の有無が回復可能性に及ぼす影響に関する研究
   (イ) 脊髄再生を目指した細胞生物学的基礎研究(特別研究)
   (ウ) 脊髄損傷によって生じる廃用性筋萎縮を防ぐ新しい電気刺激法の開発(特別研究)
 ・褥瘡発生機序の解明とその予防機器の開発に関する研究
   (ア) 動物実験による褥瘡発生機序の解明研究
   (イ) 褥瘡発生機序に基づく褥瘡予防機器の開発研究

(2)感覚機能系障害研究部
 ・高次脳機能障害のある障害者に対するリハビリテーションの研究
   (ア) 高次脳機能障害支援普及事業に関する研究
   (イ) 高次脳機能障害診断のための経頭蓋磁気刺激による誘発脳波計測システム等の開発
 ・聴覚・言語障害のある障害者に対するリハビリテーションの研究
   (ア) 吃音の病態解明と治療機会に関する研究(特別研究)
   (イ) 地域や世代の違いを考慮した手話言語のデータベースの作成と手話使用支援に関する研究
   (ウ) 聴覚障害児の「心の理論」発達の研究
 ・疾病・障害に関する臨床神経生理学的研究
   (ア) 非侵襲脳機能計測法を用いた脳コンピュータインターフェイスに関する研究
   (イ) 非侵襲脳機能計測法を用いた認知機能障害の客観的評価法に関する研究
   (ウ) 機能の可塑性・代償性に関わる脳メカニズムの非侵襲的解明研究(特別研究)

(3)福祉機器開発部
 ・コミュニケーション関連機器の開発と評価に関する研究
   (ア) 点字の習得が困難な視覚障害者向けメモ機器の開発に関する研究
   (イ) 肢体不自由者用情報機器入力装置(マウス代用装置)の開発に関する研究
 ・移動・介護関連機器の開発と評価に関する研究
   (ア) 重度障害者の自立移動機器の評価に関する研究
   (イ) 座位保持装置の評価基準の作成に関する研究
   (ウ) 車いすクッションの工学的評価手法の確立に関する研究(特別研究)
   (エ) 高齢者車いす選択ガイドラインの開発
   (オ) 認知症者の生活を支援する福祉機器の開発
   (カ) 障害者の利便性を満たす自律的移動支援システムのための技術仕様に関する調査研究(特別研究・政策群課題)
 ・義肢装具部品の開発と試験評価に関する研究
   (ア) 義足構造強度試験機の開発
   (イ) 義肢装具部品の試験評価手法の開発

(4) 障害工学研究部
 ・障害者の日常生活支援機器に関する開発研究
   (ア) 経皮的血糖値センサのための電極の開発
   (イ) ケミカルアクチュエータを用いた触覚ディスプレイの開発
   (ウ) 多孔質ポリマー層の形成方法と義足ソケットへの応用に関する研究
   (エ) 認知障害者の就労・日常生活支援機器の研究
 ・網膜の変性と再生に関する研究
   (ア) 網膜色素変性症の新規原因遺伝子候補の探索に関する研究
   (イ) 先天性視覚障害者の遺伝子診断法の開発に関する研究(特別研究)
 ・リハビリテーションのためのロボット工学に関する研究
   (ア) モータ制御式歩行支援装具の駆動方式に関する研究

(5)障害福祉研究部
 ・障害者の自立と社会参加の支援のためのシステム論的研究
   (ア) 障害者の災害への備えの支援に関する研究
   (イ) 盲ろう者のための支援に関する研究
   (ウ) 「実践の共同体」への参加がリハ利用者の心のケアに及ぼす効果に関する研究
   (エ) 障害者・慢性疾患患者の家族に対する支援のあり方に関する研究
   (オ) 障害者の地域参加の支援に関する研究(特別研究)
 ・福祉政策の経済学に関する研究
   (ア) 応用一般均衡モデルによる福祉関連支出の評価
 ・センター内部門間連携による問題解決型研究
   (ア) 共生社会における情報とコミュニケーションのあり方の研究
   (イ) 更生訓練所利用者の満足度と自己概念に関する研究

(6)補装具製作部
 ・臨床業務
 ・義肢装具の訓練・評価に関する研究
   (ア) 幻肢を利用した義手操作方法の有効性に関する研究
   (イ) 義足歩容改善のための研究
   (ウ) 義足歩行の安定性評価に関する研究
   (エ) 義肢装具の快適性に関する研究
 ・義肢装具の開発試作
   (ア) 筋電義手のQOL向上のための電動ハンド用補助具の開発
   (イ) 即時試歩行可能な義足用採型装置の開発
 ・JICA補装具製作技術研修
 ・補装具の支給に関する業務

3 研究所経営に関する重点事項
(1)他部門との連携による課題解決型戦略プログラムの推進
(2)競争的研究資金への積極的な参加
(3)効果的・効率的研究推進のための研究支援体制・環境の整備の推進
(4)流動研究員の戦略的活用
(5)政策立案への協力体制の強化