〔ワンポイントマッサージシリーズ13〕
〜東洋の経験と知恵を活かして健やかな毎日を〜
更生訓練所理療教育部主任教官 柳澤 春樹



13.「腹痛、食あたり」

 食あたりは食事によって引き起こされます。しかし、冷えや疲れ、ストレスなどから起こる腹痛は食事に関係なく多くみられます。この場合はよく背中のマッサージで楽になるようです。食あたりの場合は臍の周りに痛みが出て発熱や下痢を伴います。この場合は専門医の診療を受け、水分を補給しなければなりません。激しい腹痛には大変危険なものも含まれますので、決して軽く考えてはいけません。

 以下に、自分で症状を軽快するための方法の一つを紹介します。



1.片膝を立てて座り、人差し指を立てるようにして足の第2指と第3指との間(中足骨間)にあるポイントを指圧します。1,2,3で息を吐きながら力を入れ、4,5,6で息を吸いながら力を抜きます。5・6回くりかえしたら反対側にも行います。

(陥谷「かんこく」)(図1)


(図1)(陥谷「かんこく」




2. 椅子に座っても正座しても行うことができます。人差し指と親指の間にある有名なツボに合谷(ごうこく)があります。背面で若干人差し指よりの部分で、押すと強く響くところです。ここを反対側の親指で指圧します。1,2,3で息を吐きながら力を入れ、4,5,6では息を吸いながら力を抜いてください。これを5・6回くりかえし、反対側にも行います。

(合谷「ごうこく」)(図2)


(図2)合谷「ごうこく」




3. 次は仰向けになって両膝を立てた姿勢で指圧します。臍から指4本文下がったところに両方の中指を重ねて指を立てるようにして息を吐きながら1,2,3と指圧し、4,5,6で息を吸いながら力を抜きます。これを5・6回行います。

(関元「かんげん」)(図3)


(図3)関元「かんげん」