〔学院情報〕
学院卒業生レポート
〜リハビリテーション体育学科〜
学院リハビリテーション体育学科


 平成17年3月に当学院リハビリテーション体育学科を卒業し、大分県にある太陽の家で勤務されている久保田崇之さんに、学院時代の思い出や現在の勤務について、お話を伺いましたのでご紹介します。


Q.現在勤務されている「太陽の家」について教えてください。

A.太陽の家は障害者が社会の一市民として働き、生活するところです。昭和40年の創立以来、「保護より機会を」をモットーに障害者の働く場づくりをすすめ、障害者が安心して楽しく暮らせるように努めてきました。多くの企業から、また地域社会からご支援・ご協力をいただき、別府本部の他に愛知太陽の家、京都太陽の家、サン・コミュニティ・大神(おおが)と事業所を拡大してきました。

太陽の家では身体的障害を科学と技術で補い、コマーシャルベースで運営しています。さまざまな企業と提携して近代的な工場を設立し、さらにはサービス産業にも進出しています。

また、日常生活で常に介助を要する人が地域と交流を深めながら、働く障害者と共に生活するコミュニティも大分県日出(ひじ)町で運営しています。太陽の家はこれからも障害者の雇用を拡大し、だれもが心豊かな生活が送れることを目指します。


Q.リハビリテーション体育学科に入学された動機は何ですか。

A.大学時代、不登校の子どもたちを対象とした運動プログラムに参加し、普段笑わないと言われる子の笑顔をたまたま引き出すことができました。体を動かすことの素晴らしさを再認識すると共に、再度勉強し、対象を問わず、多くの方々にその素晴らしさを伝えていく仕事に就きたいと思って受験しました。


Q.学院で過ごした2年間の勉強の中で、大変だったことは何ですか。

A.やはり内部実習です。実習を通じて自分のやることに責任を感じ、強いプレッシャーを受けました。


Q.学院生活を振り返って、印象に残った思い出はありますか。

A.卒業式当日の謝恩会の際、リハビリテーション体育学科学生で行った太鼓の演奏です。本番でしか見せない!?集中力と団結力は正に体育会系という感じでした。みんなで一体となって、学院生活を締めくくれたことが印象に残っています。


Q.学院生活の中で思い残したことはありますか。

A.思い残したことはありません。学科の枠を超えて交流することもできましたし、クラブ活動に参加することもできました。また、職員さんの野球チームに入り楽しくプレーすることもできました。全てが良い思い出となっています。


Q.久保田さんにとって、国リハ学院とはどんなところですか。

A.今の自分を作った原点だと思っています。


Q.太陽の家での勤務について、現在はどのような業務をしているのでしょうか。

A.RS訓練、スポーツ訓練、トレーニング室対応などの指導業務。体育館・プールなどの施設管理。その他、スポーツに関わることを全般的に行っています。


Q.仕事をしていく上、障害者と接する上で、気をつけていることはありますか。

A.訓練場面では楽しい雰囲気を出す中で、優しさと厳しさを使い分けるように心掛けています。また、自然に自分らしく1人の人間として向き合うように心掛けています。


Q.やりがいを感じるときはどんな時ですか。

A.指導することによってできないことができるようになったり、楽しそうに運動をしてくれたり、感情を露わにして勝負をしてくれたり、運動を通じて出てくる様々な表情を見ながら試行錯誤し、自分の意図したことが形となったときはモチベーションも上がります。


Q.今後、仕事において目標や挑戦したいことはありますか。

A.障害者スポーツ発祥の地といわれる太陽の家の歴史を継承しつつ、常に先をいく施設であることができるよう、スポーツの視点から提案・実現していけたらと思います。


Q.後輩たちにメッセージをお願いします。

A.リハビリテーション体育を学ぶ上で、国リハ学院程恵まれた環境はないと思います。積極的に学ぶ姿勢を忘れず、広い視野を持って勉学に励んで下さい。



(写真1)集合写真


(写真2)学院外観