〔平成20年度重点事項〕 |
更生訓練所 |
更生訓練所では平成20年10月から障害者自立支援法のサービス体系に対応した組織の再編を行い、指定障害者支援施設として質の高い障害福祉サービスを提供するため、各事業における支援体制の充実強化はもとより、日常生活に介護を必要とする方や青年期発達障害者の地域生活移行への就労支援に関する モデル事業としての発達障害者の受け入れ環境を整備し、自立した生活に結びつくような支援を目指すこととし、次の4点を重点事項として運営を行う方針です。 |
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(1)利用者のニーズにあった障害福祉サービスの提供の充実 | |
利用者一人ひとりの特性に適した支援サービス提供を努めます。特に、日常生活に介護を要する方の受け入れについては、施設設備や支援体制を整備し、自立に向けたサービスの提供を開始します。発達障害のある方の受け入れについては、モデル事業として、発達障害者の就労を目的とした支援を実施することとなっております。 |
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(2)センター各部門との連携強化 | |
本年度は、日常生活に介護を要する方を受け入れるための看護師の配置及び利用者の個々人の健康状態に応じた健康管理の充実のために、センター病院との連携を強化します。また、障害者が利用しやすい機器等の開発及び効率的な訓練方法等の研究について研究所と、人材育成については学院と協力いたします。 |
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(3)外部機関との連携の充実 | |
障害者の自立生活、就労支援は労働施策と福祉施策両面での大きな課題であり、前年度にも増して、就労支援の地域ネットワーク構築を推進し、利用者が就労できるように各地域のハローワーク、職業リハセンター、障害者就業・生活支援センター及び教育機関等との連携を強化することとしております。 |
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(4)サービスの質の向上 | |
利用者が安全に質の高いサービスを受けられるように、サービスの自己点検評価を行い、苦情解決及びリスクマネジメントのマニュアルを改訂することとしております。 |
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以下に、各サービス提供部門における重点事項を述べます。 |
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①自立訓練におけるサービス提供体制の強化 | |
自立訓練の機能訓練では、現在は視覚障害者(定員20名)を対象としておりますが、対象を拡充し定員を40名とし、重度の肢体不自由者の受け入れを行うこととしております。これに伴い、10月から理学療法士や作業療法士及び介護職員が配置されます。日常生活に介護を要するものの機能訓練サービスが図れるよう宿舎や介護用の設備を整え訓練体勢を整備していきます。 また、今年度も引き続き高次脳機能障害者の訓練の充実を図ります。 |
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②就労移行支援におけるサービス提供体制の強化 |
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就労に結びつく支援のために、職能技能の習得に加え、社会的技能の習得を基本として、利用者が一人ひとりの能力や興味に応じた職業選択ができるよう、より実践に近い環境での模擬職場訓練の充実と職場実習を積極的に活用します。 就労経験のない利用者に対しては、働くことの意味、具体的職業の内容などの理解促進を図り、適性に応じた職業の選択を行うための職場実習や職場見学の機会を増やします。 また、就労支援のネットワークや近隣の企業などの社会資源を積極的に活用し就労の促進を図ります。 更に、発達障害のある方の就労支援として、訓練室の整備を行い、数名の方に訓練サービスを実施することとしております。 |
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③就労移行支援(養成施設)におけるサービス提供体制の強化 |
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卒業者の国家試験合格率並びに卒業後の就職率の向上、教育研究・卒後研修などで指導的立場に立ち、新たな分野の開拓に参加できる人材養成を目標とし、引き続き支援体制の再編や教官の資質向上のための取り組みを進めます。 このため障害者自立支援法に基づく「アセスメント」、「モニタリング」を踏まえた「個別支援計画」に基づいて、利用者各人の習熟度に応じた支援システムの確立にも取り組み、「読む、聴く、書く」といった学習手段の修得のための技術開発や研究事業について関係部門、関係機関との連携のもとに継続することとしています。 例えば、教える側も学ぶ側もICT(情報通信技術)を活用し、効率よく学習ができるようにします。 卒業者の技術の向上のため臨床研修コースの充実や病院との連携により東洋療法部門の検討を行うことといたします。 |
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④その他 |
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以上の各サービスにおける方針の他、利用者の健康管理サービスの充実、ハローワーク等の地域に於ける他の機関との連携強化を図ります。また、苦情解決体制の充実や施設のリスクマネジメントマニュアルの見直しなどを行い利用者の方々が安心してサービスを受けられるように努力してまいりますので、皆様方のご理解、ご支援をよろしくお願いいたします。 |