〔学院情報〕

平成20年度学院オープンキヤンパス開催される

学院事務室

 

 

 去る8月2日(土)の午後1時から、当学院開設以来の初めての試みとして、今年度、当学院の受験を考えておられる皆さんを対象として「オープンキャンパス」を開催しました。
  当学院では、例年、学校説明会を年2回開催していますが、受験生の皆様方に、当学院の教育内容について、より一層、ご理解願うために、説明を中心とした学校説明会とは別に、体験に重点を置いた各学科の紹介を企画し、オープンキャンパスとして開催したものです。
  参加された皆さんには、体験していただいた、それぞれの学科が目指すリハビリテーション専門職の仕事の内容や、当学院の雰囲気等を参考に、今後の進路をご検討していただければ幸いです。
  以下、それぞれの学科が創意工夫した当日の様子をご報告いたします。

 

言語聴覚学科

 言語聴覚学科は、41名の参加者を、4名の教官と56名の学生がお迎えしました。 1年生は、「公開授業:高次脳機能障害」の講義と検査演習で、明るく活発な受講風景を作り出していました。一方、2年生は「体験コーナー」と「参加者との交流」を担当しました。「体験コーナー」は、聴力検査を受けてみる“聴力はどのくらい”、音声の視覚化装置による各自の“発音を目で見てみよう”、嚥下障害者用の“とろみ食を試してみよう”を行いました。2年生は学院で学んだ知識と技術を遺憾なく発揮し、各コーナーを担当した教官は何もすることがない程でした。また、2年生は全員お揃いのクラスTシャツに身を包みこの服装の者には気楽に声をかけ、話し込んでいいという雰囲気を作り出し、参加者からの質問に丁寧に対応していました。交流会場では学院生活を紹介するDVDも上映され、多くの参加者が楽しく話し合っていました。言語聴覚士を目指そうとする参加者の熱意が、終始伝わってくる賑わいでした。

(写真1)音声を視覚表示している場面 (写真2)音声を視覚表示している場面

 

義肢装具学科

 義肢装具学科への参加者は34名で、当日の進行は、学院生活や卒業後の進路などの学科の全般的な紹介に始まり、その後、装具の製作デモンストレーションの見学、そして最後に体験コーナーとして、@体験用の前腕義手と下腿・大腿義足、Aトリシャムを用いた自分の手や足の採型及び石膏モデル製作、そしてB歩く力を計るという歩行分析、の3パターンを体験していただきました。
 体験コーナーでは各自それぞれ興味のあるところに行って体験してもらうというオープン形式をとりましが、ほとんどの参加者が、すべてのコーナーを体験していました。その際、職員への質問だけではなく、在学生と話すことによって実際の学院生活の雰囲気を感じることができたというご意見を頂きました。
 今回のオープンキャンパスは、受験希望者に対する情報提供の場として非常に有益であり、また当学科の教育内容の理解を深めてもらうよい機会になったと思います。

 

(写真3)模擬義手体験 (写真4)模擬義足体験

 

視覚障害学科

 視覚障害学科では見えないことから生じる不自由さと、それを解決する手段を知り、その体験から学科に興味をもってもらおうと、3種類の視覚障害疑似体験を準備しました。
  1つは移動で、アイマスクをして、手引きで歩く体験と白杖を使って歩く体験をしてもらいました。また、最後に在学生と教官が白杖歩行の実演をしました。
  2つ目は、パソコン操作で、ソフトと周辺機器の説明や音声化ソフトの設定後、アイマスクをしてホームページの閲覧や文字入力体験をしてもらいました。
  3つ目は日常生活活動で、アイマスクをしてお茶やコーヒーをいれる体験と、生活を手助けする便利な道具を手にとって知ってもらいました。
参加者は緊張しながらも、発見と驚きの多い時間となったことと思われます。
また、教官や在学生に学科や学生生活について質問できる場もつくり、笑い声も聞こえる、なごやかなオープンキャンパスになりました。
  参加者は3人で、皆とても熱心でしたので、これを機会に、更に視覚障害への関心が高まることを期待しています。

 

(写真5)アイマスクを装着しての白杖歩行体験 (写真6)アイマスクを着用してお茶入れの体験

 

手話通訳学科

 はじめてのオープンキャンパスでまったくの手探り状態でしたが、参加された方々に「ぜひ受験したい」と思ってもらえるようにと、在校生の協力も得ながら準備を進めました。メインの企画としては、「学科説明」に加えて、「体験授業」を二つ用意しました。手話ネイティブのろうの先生が、手話で手話を教える「手話実技」、そして同時通訳のトレーニングのひとつ、「シャドーイング(聞いた言葉をそのまま少し遅れて発する訓練)」の体験です。その合間には、在校生が準備した「学科紹介」のパネル展示およびスライド・ショーを見ながら、参加者が在校生と自由に会話を交わせる時間を設けました。当日の参加者は15名。入学後の授業のイメージがふくらむ体験授業、なかなか聞けない在校生の生の声。在校生のがんばりもあって、居心地のよい空間を保ちながら、参加者にはほどよく刺激的な体験をしてもらえたのではないかと思います。

(写真7)シャドーイングの体験授業 (写真8)在校生が制作した学科紹介のパネル展示

 

リハビリテーション体育学科

 リハビリテーション体育学科が企画した「障害者スポーツ体験」には、山口県、東京都などから女性3名が参加されました。在学生をはじめ、病院の運動療法部門(リハビリテーション体育)の職員も加わり、参加者の笑い声と質問がたえない3時間となりました。そして、障害のある方も楽しめるよう工夫されたスポーツを初めて体験した参加者からは、驚きや感心の声がしきりでした。当学科を知っていただくとともに「障害者スポーツ」への興味を充分に深めていただいたことでしょう。みなさん筋肉痛になっていないと良いのですが。
「障害者スポーツ体験」の内容
1.電動車いす(基本操作とスラローム走行では、後進ターンが難しそうでした)
2.卓球バレー(卓球台を囲むように椅子に座り、ラケットで球をゴロで打ち合いました)
3.ゴールボール(アイマスク着用で音の出るボールをキャッチ&ゴロスローでゴール)
4.ボッチャ(皮製の赤と青ボールを的(白ボール)に近づけるように転がし勝負しました)
5.車椅子バスケットボール(専用の車いすに乗り、10分+5分のゲームを行いました)

(写真9)ボッチャのルール説明 (写真10)ボッチャで補助者が付いた場合の体験

 

 

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