〔お知らせ〕

メンタルヘルス研修会開催報告

管理部総務課

 

 

 平成20年度第2回メンタルヘルス研修会は、日本産業カウンセラー協会北関東支部シニア産業カウンセラーの山崎徹先生を講師に、10月3日(金)に本館4階大会議室で開催され、参加者は70名程度でした。
 研修会は、「こころの健康を護るメンタルヘルスの推進」というテーマで約1時間行われました。以下に講演の概要をまとめました。


 メンタルヘルスは、うつだけではなく、脳疾患、心臓疾患も含まれるので健康管理が非常に重要です。うつ病や神経症は近年増加傾向にあり、最も多い年代は30代で、その要因は、効率優先・人員削減等の「社会変化」、OA機器の浸透等による「コミュニケーション不足」、権利意識の過剰化という働く人の「社会環境の変化」によるものです。
 また、メンタルヘルスが重要になったのは、自殺者や心の病を持つ人が急増しており、心の病になったために就業が困難になり、休職や離職に陥り収入が減少する「経済的損失」を受け、その結果として「家庭崩壊」に追い込まれることもあるためです。メンタルヘルスの状態をストレスのかかる度合いにより、「環境に不適応」→「職場不適応」→「人格障害」→「神経症」→「うつ病」と段階的に分けて、それぞれの症状、対処方法、その症状ごとに対応することが重要です。
 「うつ」とは、ストレスが原因で脳が疲労し、生きるエネルギーが減少し自殺念慮という症状になることですが、うつは心の風邪とも言われています。統計的には、生涯で男性の5〜12%、女性の10〜25%がうつになるとされています。しかし、反応性のうつは治る可能性が高く、食欲不振、睡眠障害になった人は、安定剤・睡眠剤の服用、認知療法により回復します。
 うつになった時の対処法は、「心の病として正しい認識をすること」、「生活面・体調が普段とは違うことに気づくこと」、「休養や心療内科への受診」等ですが、周囲の人々の対応も重要で、仕事面・効率面・体調の微妙な変化に気づいてあげることが必要です。
 うつを防ぐには、規則正しい食生活や適度の睡眠をとることなど「健康管理」に気をつけることです。うつになった場合には、我慢したり、そのままにはしないことが大切で、早めに周囲に相談したり、カウンセリングを受けることが必要です。また当事者は「うつであること」、「うつは治るものである」と認識することが重要です。




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