〔更生訓練所情報〕
理療教育課程の後期授業公開について
理療教育・就労支援部授業公開実施係



 去る12月11日に理療教育課程の後期授業公開を開催いたしました。
 この授業公開は、前期8月28日にも実施したところですが、今回は卒業(修了)予定利用者の福祉関係者や就労支援の関係者にご参観いただき、理療教育に対するご理解を深めていただくとともに、利用者や教官の側の意識改革を促し、今後の教育の充実に資することをねらいとして実施いたしました。
 また、利用者の募集や就職活動を側面から支援することを目的として、授業公開に引続き理療教育課程の説明会とあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の雇用に関する説明会を行いました。
 参加いただいた方は10名で、その内訳は市区町村の福祉担当者4名、労働局またはハローワーク職員6名でした。
 当日の日程及び内容の概要としては、13時15分から理療教育・就労支援部長の主催者挨拶の後、5・6時間目の授業見学、15時30分から理療教育課程の説明会として、理療教育課程の概要、教育内容(国家試験合格状況を含む。)、利用者募集等について、16時からあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の雇用に関する説明会として昨年度末の卒業(修了)生の進路状況、今年度の卒業(修了)予定者の進路希望調査、視覚障害者が就労するに当たって配慮いただきたい事項等について説明会を実施しました。
 授業見学では3つのグループに分かれ、各教室や実技室において実際の授業内容や利用者の学習風景をご覧いただき、利用者それぞれが様々な補助具を利用して授業を受ける様子に、参加者の方々は興味深く見学されておりました。
 また、特別学習室においては視覚障害者のパソコン操作を体験していただきました。短時間ではありましたが、よい体験ができたとの声をいただきました。さらに施術体験では、臨床実習室にて見学者の方に利用者の施術を体験していただきました。あはき施術を初めて受ける方が多くいらっしゃることから、理療教育に対するご理解を深めていただく機会として実施いたしましたが、前期と同様に大変好評でありました。
 更生訓練所内の施設や利用者の宿舎をご案内した後、教務統括官および主任教官により理療教育課程の説明会、就労支援室長および理療指導専門職により雇用に関する説明会が行われました。ご参加くださった方々からは、詳細な説明であったとの声をいただきました。
 この他、参加者の皆様からいただいたアンケートの一部を抜粋してご紹介いたしますと、「授業内容の見学や施術体験ができたことで、国立障害者リハビリテーションセンターの内容が把握できて大変有意義であった。」、「見学だけではなく、実際、マッサージ、パソコン操作など貴重な体験ができた。」、「想像していた以上に授業が多いことや難しさが感じられた。」、「パソコン実習では視覚障害者の立場で体験させていただき、健常者と比べ大変なことを実感した。」といった授業公開についてのご感想をいただきました。
 また就労等に関しては、「卒業後の就労先の確保が一番の課題である。」、「資格取得も大変ですが、その後の就労がスムーズだと入所を勧め易い。」、「皆様の一生懸命な授業風景を拝見し1人でも多くの方が試験に合格して就職&開業に結びつくように願っております。」、「一般企業の求人ではヘルスキーパーの申込みが多くなっている。」、「多くの人に職場を提供できたらと考えております。」といったご意見・ご感想をいただきました。
 授業公開は、就労移行支援(養成施設)におけるサービス提供体制の強化を図るため、理療教育課程の平常授業を公開し教育効果を上げる一助にするとともに、関係各位の理解を深めていただくことを目的として実施して参りましたが、参加者アンケートの結果から所期の目的を果たしたと考えます。今後も本企画を継続し、よりよい支援体制づくりを目指していきたいと思います。