〔病院情報〕
病院紹介シリーズ⑭
「第一機能回復訓練部 リハビリテーション体育
(運動療法部門)」


1.リハビリテーション体育(運動療法部門)とは
 心身に障害を持つ方・心身の機能が低下した方等に対し、スポーツのもつ運動特性を手段として、基礎的な体力の維持・向上、日常生活活動の改善・拡大、心身の活動性の向上など、社会で積極的に生き生きと活動することができるよう、運動機能の向上、健康の維持・増進を図るとともにスポーツを通じて生活の質を高めるための適切な運動やスポーツを指導・訓練する分野のことです。リハビリテーション体育士は、昭和25年(1950年)から、他の病院や施設には見られなかったスポーツを医療の中に取り入れ、積極的に取り組まれ続けています。これが近代日本における医療スポーツの礎となっています。


2.リハビリテーション体育の対象
 対象は病院の入院・外来患者様、更生訓練所(就労移行、自立訓練)の利用者様、近隣在住で障害者スポーツクラブ活動参加者様です。障害別では、脳血管障害による片麻痺の方、外傷性脳挫傷による高次脳機能障害を有する方、脊髄損傷・疾患による肢体不自由の方、切断による義肢装具を使用している方、聴覚・視覚に障害のある方です。


3.リハビリテーション体育の内容
・病院での機能回復訓練から地域社会での生涯スポーツの体験まで幅広く指導を行っています。
・メタボリックシンドロームや生活習慣病の予防・治療を目標に有酸素運動などの指導を行います。(写真1)
・機能回復、体力の維持・向上を目標に筋力トレーニングなど個々に合わせて各種トレーニングの指導を行います。(写真2)
・移動能力の向上を目標に車いすの操作方法、歩行(陸上および水中)運動の指導を実施しています。(写真3・4)
・総合的な運動能力の向上を目標に障害に合わせて各ゲーム種目を実施しています。
・運動やスポーツを楽しく実施することで、気分転換などの心理的効果を促します。
・生涯スポーツの体験を通して、自己実現や実社会への適応性を目標に、クラブ活動の指導、障害者スポーツ競技会への参加を支援しています。(写真5)

 

(写真1)有酸素運動指導の様子

(写真1)

(写真2)トレーニング場

(写真2)

(写真3)車いすの操作方法指導の様子

(写真3)

(写真4)歩行運動指導の様子

(写真4)

(写真5)障害者スポーツ競技会

(写真5)