〔センター行事〕
第2回職員研修会開催報告
管理部総務課


 第2回職員研修会が、去る9月11日(金曜日)本館4階大会議室で開催され、約100人の職員が聴講しました。
 今回の職員研修会は、埼玉県立大学学長の佐藤進先生をお招きし、「福祉と医療の連携を考える」をテーマにご講演を頂きました。
 佐藤先生は、はじめに埼玉県立大学の建学の理念を紹介し、障害者等のサービス利用者へのチームアプローチを基本にする教育方針について述べられ、次に我が国の障害者福祉の変遷に触れつつ、「障害」の概念が国連や我が国でどのように変化し、「医学モデル」から「社会モデル」への転換が進んでいるかについての説明をされました。
 また、これまでのご自身の施設現場の経験から、医療と福祉は互いの専門性を強調するあまり利用者不在を招きかねず利用者主体の思想が後退していること指摘し、施設でできることは地域で再現できるはずであり、そうしたことに取り組めない「専門性」は専門家の独りよがりにすぎないと述べられ、今後、めざすべきは「良い施設」ではなく、「良い地域社会」であろうとのお話しがありました。さらに、地域社会が障害者の生活を支える場に変容するためには解決すべき数多くの問題があることを訴えられました。
 佐藤先生には、福祉現場の豊富な体験のもとにお話をいただき、これから当センターが事業を実施していくうえで、専門性とは何であるか、専門性を利用者のためにどのように活かしていくことが重要か、新ためて考える貴重な機会をいただきました。
 佐藤先生にはご多忙の中、ご講演を頂き感謝申し上げるとともに益々のご活躍を祈念しまして、職員研修会の報告とします。

(写真)佐藤進先生