〔センター行事〕
ふれあいコンサート開催される
管理部企画課


 去る10月28日(水曜日)に日本を代表するピアニストの一人である田部京子さんによる「ふれあいコンサート」が開催されました。
 このコンサートは所沢市民文化センターのご提案により、「世界的な演奏家の演奏にじかに触れてもらい音楽芸術に親しみを感じていただき、広く世界の文化に関心を持ってもらうこと。」を目的として開催されたもので、田部京子さんは平成17年9月に当センターでコンサートを開催されて以来、2回目の訪問となりました。
 当日は、所沢市内の2つの小学校を訪問されたあと、当センターへお越しになられ、演奏会場となったセンター講堂には、センターの利用者や患者様、職員のほか、国立職業リハビリテーションセンターの訓練生、中国帰国者定着促進センターの入所者の方々など約200人が詰めかけました。
 今回のコンサートでは、メンデルスゾーン(1809年生)、シューマン(1810年生)、ショパン(1810年生)、リスト(1811年生)という同年代のロマン派の作曲家の作品を取り上げられ、その抒情溢れる演奏で観客を魅了しました。
演奏された曲はメンデルスゾーンの「ないしょ話」「ヴェニスのゴンドラの歌第2番」(『無言歌集』より)、シューマンの「飛翔」(『幻想小曲集』より)、ショパンの「別れの曲」、リストの「愛の夢第3番」の5曲でした。
 後半の会場の皆様とのふれあいコーナーでは、交通事故に遭ってリハビリが必要になりピアノが弾けなくなったときの苦労話やドイツ留学中の話など、日頃聞けないような体験談を披露していただきました。会場からは「壁にぶつかったときそれを乗り越えるには?」「尊敬するピアニストは?」「中高年になってピアノをはじめるには?」などの質問が出され、その一つ一つに懇切丁寧にお答えいただきました。
 会場の皆様には、コンサートホールとは違う身近な空間の中で、美しいピアノ演奏を堪能できたばかりでなく、コンサートがより身近なものと感じられたことと思います。
 最後にアンコール曲として、ラフマニノフの前奏曲「鐘」が演奏され、会場からは花束とセンターの利用者が訓練で作製したさおり織りのランチョンマットが贈られ、盛大な拍手の中、コンサートは終了しました。田部さんありがとうございました。



(写真)ふれあいコンサートの様子