当センターは、国の機関として障害者リハビリテーションの中核機関としての役割を担っておりますが、一方で所沢市に所在する施設として、地域の中で、自治体・関係団体、ボランティアなど、さまざまな方と関わりを持ちながら事業を展開しています。国リハニュースでは今月号より数回にわたって、「地域の中の国リハセンター」と題して 国リハセンターと地域との関わりについて紹介いたします。


〔特集〜地域の中の国リハセンター(1)〕
①所沢市障害者週間記念事業への協力
管理部企画課


 当センターの所沢市障害者週間記念事業への協力は、平成19年度に埼玉県・所沢市・埼玉県障害者協議会主催の障害者週間記念事業が所沢市民文化センターで開催され、これに協力団体として参画したことを契機として始まったものです。
  20、21年度に引き続き、今年度も、12月6日から9日までの4日間、所沢市役所1階市民ホールにおいて、所沢市障害者週間記念事業として障害者の作品展等が開催され、当センターもこれに協力、出展を行いました。
  本年は、センターの事業を紹介するパネルの展示に加え、国内外から収集した認知症のある人の福祉機器を展示して,市民の皆さんに実際に機器を見て,触って,体感できる機会を提供しました。展示した物は、「スケジュールボード」(1日のスケジュールを掲示板でお知らせする)、「アラーム付き薬入れ」(服薬の時間を伝えてくれる)、「探し物発見器」(探し物をアラームで教えてくれる)、「電話機」(ボタンを1回押すだけでかかる電話機)など約20点です。
 中でも来訪者の目を引いた機器は、「認知症者の自立行動を促すロボット」です。これは、コミュニケーションロボットの一つであるNEC製のPaPeRo(パペロ)を活用して、認知症者向け対話型情報支援システムとして当センター研究所福祉機器開発部を中心とした研究グループが開発したもので、展示コーナーを訪れた人たちは、研究員の説明を受けながら、実際にこのロボットとの対話を楽しんでいらっしゃいました。このロボットの詳細につきましては、平成22年8月23日付け報道発表資料(http://www.rehab.go.jp/hodo/japanese/news_22/news22-03.html)でも紹介していますのでぜひご覧いただきたいと思います。
 今年度は、こうした展示に加え、当センター秩父学園及び国立職業リハビリテーションセンターにも呼びかけを行い、合わせて施設の紹介を行いました。秩父学園は、利用者の作品の展示のほか、パネルを使って所沢市立松原学園との事業連携について紹介を行いました。なお、この事業の詳細は、今月号の特集記事「地域の中の国リハセンター②秩父学園と 所沢市との連携」で紹介しております。
  期間中は、多数の市民の方にご来場いただいたほか、当摩所沢市長も当センターの展示コーナーを訪れになり、機器の一つ一つを手に取って体感されながら研究員の説明に熱心に耳を傾けていました。
 こうした事業を通じて、広く市民の皆様に当センターを身近なものに感じていただき、活動内容について理解を深めていただくことは、センターの発展のためにも大変重要なことであると考えております。今後とも地域の皆様のご支援をよろしくお願い申し上げます。

 
(写真)展示コーナーの様子   (写真)所沢市のイメージマスコット「トコろん」

展示コーナーの様子
(所沢市役所1階市民ホール)

 

所沢市のイメージマスコット 「トコろん」も
駆けつけてくれました(岩谷総長と)

     
(写真)当摩所沢市長のPaPeRoとの対話体験    

当摩所沢市長も
センターの展示コーナーを訪れ、
PaPeRoとの対話を体験されました