〔自立支援局情報〕
自立訓練部利用者の野外訓練実施報告
 


 去る6月21日(火)に「国営昭和記念公園 バーベキューガーデン」にて自立訓練利用者(視覚障害、肢体不自由、高次脳機能障害)の野外訓練を実施しました。総勢71名、利用者37名(視覚障害13名、肢体不自由13名、高次脳機能障害11名)職員34名が参加しました。
野外訓練の集合写真 この野外訓練は、視覚障害者や肢体不自由者を対象とする機能訓練と高次脳機能障害者を対象とする生活訓練の利用者が一緒になり、事前準備等に関わる集団訓練において経験を積むと同時に通常の訓練とは違った環境の中で利用者相互の協調性の助長を図るとともに、利用者及び職員の交流を深めリフレッシュすることを目的に毎年実施しています。4月初旬から野外訓練の場所や内容の検討を始め、5月下旬から利用者全員が参加してグループワークを合計4回実施し、当日に向けた準備を進めてきました。
 野外訓練前日には、障害別に分かれて利用者全員で、食材切りや袋詰め作業を行いました。皆さん手慣れたもので、予定した時間よりもとても早い時間で71名分の食材準備をすることができました。頸髄損傷の方々は包丁を持つ機会がなかったため、最初は切ることが難しいのではないかと言っていましたが、麻痺のある方でも使用できる包丁を使うことでキャベツを切ることができ、普段では経験できないことに挑戦することができました。
 野外訓練当日は、早朝から小雨が降りましたが、出発するころには空が明るくなり、晴天に恵まれました。昭和記念公園の駐車場に到着してからは、バーベキューガーデンまで強い日差しを避けるため、木陰を選びながら徒歩で15分程かけて移動しました。会場では8班に分かれオリエンテーション終了後に各班ごとに昼食の準備にとりかかりました。食材を焼く順番などグループ毎に様々でしたが、高次脳機能障害の方が訓練で栽培し、収穫したジャガイモがとても好評でした。自分たちで切った食材や育てた野菜をいただけたこと、屋外でのバーベキューの醍醐味を堪能することができました。公園内は、梅雨の貴重な晴れ間だったからか昨年の猛暑日とは違い、風も心地よく調度良い天候でした。
 結果として、今年は昨年の反省を活かし時期をずらしたことで活動しやすい季候に恵まれました。また、暑さの対策について事前から十分に説明していたことや、利用者の皆さんが自己管理について日頃から気をつけていたからこそ利用者全員が出席でき、センターへ戻り体調不良者もなく無事に終えることができ当日楽しく過ごせたのだと思います。また、事前の準備から関わることで普段の訓練成果を発揮できたことや、新しい経験ができたことなど有意義であったと思います。



しおりの表紙と日程
しおりの表紙と日程
 
写真 楽しそうに食事をしている   写真 前日の食材切りの様子
 
写真 皆さんバーベキューを楽しんでいる