〔特集〕
学院の取組
〜コロナ過の中の養成事業及び研修事業の取組と対策〜

【養成事業】
児童指導員科の状況

1 児童指導員科(発達障害支援者養成)の概要

 学院児童指導員科(以下、当科)では、障害者支援のナショナルセンターである当センターの学習環境とカリキュラムで、「理論」と「実践力」を兼ね備えた発達障害支援の専門職を養成しています。今年度は、新型コロナウイルス感染防止のため遠隔授業でスタートしました。日本赤十字社の『新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!』をもとに、病気だけではなく、不安や差別について考える機会にもなりました。

2 カリキュラムについて

 1年間のカリキュラムは、専門基礎分野と専門分野で構成されています。実習として、児童相談所と社会福祉事務所、障害関係施設の他に、保育園実習と療育実習がありますが、今年度は保育園実習ができませんでした。療育実習では、カンファレンスをzoomで開催する予定です。
カンファレンスには、親御さんや保育所、療育機関、国リハ関係者などが集まり、学生が司会進行と療育実習の経過説明、今後の目標について提案します。

3 就職について

 就職に関して、幸いなことに新型コロナの影響は今のところ特にありません。
 当科を卒業した者には児童福祉司(児童相談所で虐待対応の中心的な役割を果たす専門職)の資格が付与されます。国は児童福祉司の数を2022年度までに5,260人にすることを目指していますが、当科を含めて国内の養成機関は2カ所のみであり、厳しい状況です。児童虐待には、DV(配偶者からの暴力)や発達障害との関連性が指摘されています。発達障害に特化した当科のカリキュラムが現場での対応に貢献できると考えています。

4 新しい試み

 令和2年9月からICTを活用して働きながら学べる『発達障害支援専門職研修課程』を創設しました。詳細はホームページをご覧ください。