〔特集〕
学院の取組
〜コロナ過の中の養成事業及び研修事業の取組と対策〜

【研修事業】
各研修会の状況

1  新型コロナウイルス感染拡大による研修会開催への影響

 令和元年度は、例年通り受講者・講師がセンターに集まっていただき、研修会を開催しておりました。しかし、「新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策」が発出された2月13日以降の3研修会については、感染拡大防止のため中止としました。

 また、令和2年度に開催を予定していた32研修会についても、各研修会担当者や関係団体と協議の上、22研修を中止とし、残りの10研修会については、開催時期の延期を含め、9月以降にオンラインでの開催とすることとしました。

2 オンライン研修の開催に向けての準備

 学院では、養成部門での遠隔授業実施のため、Web会議ツール「Zoom」を導入しました。導入の際、事務室用のアカウントをオンライン研修用として利用することとし、研修会開催に向けて、他機関や他団体のオンライン研修の開催方法等の情報収集に当たり、可能な範囲でオンライン研修に対応できる機器の整備を行いました。

3 実際にオンライン研修を開催した結果

 実際にオンライン研修を開催した結果を、アンケート結果等を基にお示しいたします。
 オンライン研修による受講者にとってのメリットは、「移動時間がなく自宅等で受講できる」、「交通費等の金銭的負担が軽減された」等が挙げられます。そのため、今まで業務の都合や遠方により受講を諦めていた方にも受講する機会が増え、申込者の大幅な増加につながりました。今後もオンラインでの開催を要望する声が多く聞かれました。

 また、講師にとっても、職場等での遠隔講義や事前収録により、拘束時間が減り、負担の軽減につながったと考えています。なによりも、全国から受講者・講師が来所されなかったことにより、感染の危険を回避できたことも大きな成果と考えております。

 一方で、課題も浮き彫りになりました。研修担当者は集合型研修の経験のみで、機器操作等を含めたオンライン研修についての知識・技術が全くなく、トラブル等が発生した場合に十分な対応ができなかったこと、オンライン研修をスムーズに行うための設備が十分ではなく、オンデマンド等の受講者が望む研修会を運営できなかったこと等です。

4 今後の研修会へ向けて

 コロナ禍が収まった後も、今後オンラインでの研修が増えていくことは容易に想像がつきます。そのため、今後のオンライン研修開催に向けては、担当者のスキルアップ、運営機材の充実、更なる他部門等との連携の強化が必要になると考えます。

 受講者のニーズに即した研修会を開催することが、国の機関としての当センターの使命であることを胸に刻み、今後の研修会の充実を図っていきます。