〔特集〕
学院の取組
〜コロナ過の中の養成事業及び研修事業の取組と対策〜

【研修事業】
脳卒中リハビリテーション看護認定看護師教育課程の状況

1 4月からの教育課程

 教育課程では12名が入学予定者でしたが1名の辞退がありました。新型肺炎の感染が拡大し、さらに辞退者が出るのではないかと考えていました。医療現場も感染者の受け入れに多忙な状態であったからです。6月には入学前の課題を出しました。入学予定者は準備学習を進め、感染症チェック健康診断など必要な準備を進めていたようです。

 教官は、先駆けて取り組まれていた義肢装具学科によるオンライン講義の講習を受けた後、遠隔授業のためのパソコン操作の練習を重ねました。教官2名のZoom会議を幾度も開催し、機能を確認しました。ちょうど養成学科での感染予防、吸引の講義もあり、パワーポイントでの録音、ビデオカメラで吸引操作を録画、またその編集に取り組みました。ビデオでの講義やオンデマンド用スライド作成は教育者側の技量を問われました。

 受講予定者には、体調管理を最優先し、遠隔授業の環境が必要であることを連絡しました。パソコン操作では論文作成ができ、発表資料が作成できるよう基本手技は身につけておくことなど事前学習とともに連絡し、研修する体力気力等を醸成しました。日々ベッドサイドケアに当たる受講予定者にとっては交替勤務の隙間でなれない準備を強いることになったかもしれませんがが、文句なく順応してくれました。また教官も新たな教育方法にチャレンジするやる気を醸成できた時期でした。

 開講後の教室では長机一つに1名の研修生を配置し、前後の距離も確保できました。手洗い励行、マスク着用で授業を受けること、また窓の開放、周辺物品、機器のこまめな拭き清掃、を主なルールとしました。受講生は現場の看護師であり、自主的にもスムーズに対応していました。

 教官は不慣れなPC上の操作が増え、設定に不安ながらも研修生のアドレスを整え、順に科目の設定をしました。外部講師とは連絡を頻回に取りながら対面授業か、遠隔授業かについて相談し、時に事前遠隔授業練習をしながら対面と遠隔授業併用で研修が進みました。

 10月に予定されていた実習説明会は参集型を避けて遠隔での説明会としました。臨床現場では遠隔会議のために他部門とも調整をされたようでした。実習は感染流行を見ながら慎重にすすめ、実習中止になることも想定して代替え学習も準備しています。

2 教官室での学生支援活動

 緊急事態宣言による在宅生活が続く中、4月からは心身不調・不安を抱える学生がおり、学院内の全ての学生を対象に遠隔面談や教官室での健康相談にも応じました。また、GoogleClassroomを使って健康保持増進・感染予防の啓蒙などにも対応しました。