2024.4.1
令和5年度「第40回業績発表会」受賞者の声⑤
優秀賞 志水 宏太郎（研究所 運動機能系障害研究部）
演題：重心追尾計測システムを用いた歩行機能評価 -疾患横断的分析を通した歩行障害の特徴抽出-
この度の受賞にあたり、はじめに今回の研究に携わっていただいた対象者、多くの連携病院のスタッフや関係者に深く感謝を申し上げます。本研究は、地道に一例ずつ計測に取り組み結果的に791名という大規模データを集めることができました。現在でも本研究の取り組みは続けており、現在では1000名を超える方々の歩行データを包含するデータベースの構築を進めています。このデータベースには歩行障害を有する多様な疾患患者のデータと各年齢層の健常成人を含んでおり、今後あらゆる統計解析にも耐えうる構造になっています。
今後はこのデータベースを軸に解析を進め、歩行障害の背景メカニズムの解明、日常生活自立度といった日常生活関連指標との関連の検証し、臨床現場における歩行機能評価の有用性を高める取り組みをしたいと考えております。また本研究で用いた歩行計測デバイスは、従来困難であった臨床現場での三次元動作解析を可能にした機器となっており、このような技術の進歩によるリハビリ評価技術の発展にも今後継続的に寄与していきたいと考えております。
