排泄問題ワークショップ概要と内容

排泄問題ワークショップとは

〜当事者参加型の課題解決を目指して〜

 排泄問題ワークショップは、障害者の排泄に関するニーズを抽出し、その解決策を提案することを目的として、2011年度から国立障害者リハビリテーションセンター研究所(国リハ研)にて開催されてきました。

 障害者の自立した生活を実現するために、排泄は極めて重要な問題です。しかし、その重要性はあまり知られておらず、排泄に関わる支援技術の開発も、他の福祉用具と比べると十分ではありません。

 そこで、障害当事者が自らのニーズを企業開発者や研究者に語り、共に機器開発に参加する場をつくることで、排泄に関する満たされない想いを、支援機器という形に具現化することを目指しました。

 

 本ワークショップでは、障害当事者・医療専門職・企業開発者・研究者といった様々な立場の参加者が直接意見を交わし、合意を形成することに重点を置きました。

 こういった参加型のプロセスが、福祉機器の開発や障害者を取り巻く課題の解決にどの程度有効かを検証し、方法論を確立することが、この排泄問題ワークショップのもう一つの目的です。

 今後も、本ワークショップを継続的に実施していくことで、国リハ研は障害者と共に歩み、自立した生活と社会への参加を促進することを目指していきます。 

ワークショップ2011の成果 〜排泄問題を解決する機器の未来像〜

 2011年度のワークショップでは、障害当事者と研究者が同じテーブルで議論し、ニーズとシーズ(技術の種)を伝え合いながら、排泄に関する支援技術の未来像を描くことを目指しました。

 その結果、「失禁時の臭い対策」という大きなニーズが存在することが見いだされました。年に2〜3回あるかないかの失禁への不安が障害者の生活に様々な制約をもたらしています。

 こういった現状を打破するために描かれた機器の未来像が、下記のパンフレットに掲載されています。

2011年度に描く未来像のイメージ

<2011年度の成果公開パンフレットはこちら(PDF:5.5MB)です。>