2025.6.20

大阪・関西万博への出展に向けて

企画・情報部企画課

 4月13日(日)に開幕し、これまで延べ780万人を動員しているEXPO2025大阪・関西万博。国立障害者リハビリテーションセンターは、この万博に出展します。私たちが出展するのは、6月21日(土)~6月29日(日)の間に開催される「HEALTH DESIGN 輝き、生きる。 Live Brighter」という医療・福祉・ヘルスケアを学べる展示・体験型イベントです。先日、その最終準備の様子を企画・情報部企画課が取材しました。
 

1 在宅で遠隔操作ができるロボット
 「遠隔就労支援ロボット」は、職場に行くことなく業務を行うことができる遠隔操作ロボットです。例えば、荷物の運搬などの業務を、在宅のまま遠隔操作で行うことが可能です。スマホやタブレットと同様にタッチパネルで操作が可能。脳性まひなどで身体に重度の障害のある方々の就労の幅が広がることが期待されます。

2 まばたきで操作するスイッチ
 「眼球運動を活用したスイッチ入力システム」は、眼の動きを検出してスイッチ入力を行うシステムです。赤外カメラを使用しているため、暗闇でも使用可能。筋萎縮性側索硬化症(ALS)で寝たきりの方々が家族を呼ぶための呼び出しブザーなどに使用できます。

3 ジェスチャーでゲームなどが楽しめるインターフェース
 「ジェスチャー認識を活用したインターフェース」は、足や舌などの動作(ジェスチャー)を検知して入力信号に変える操作機器です。手を使わずにPC操作(キーボード操作、マウス操作)も可能です。非接触型なので、金属などにアレルギーのある方にも安心。登録したジェスチャーはキャリブレーション(調整)が可能なので、日々、体調などによって動作が微妙に変化する人でも、継続して使用することができます。

4 お子さんが楽しく筋電電動義手が使えるように
 「こどもの義手」のコーナーでは、先天性上肢欠損のお子さんが義手の動かし方を楽しみながら習得するための工夫を紹介します。筋電電動義手と同じ原理でプラレール®(タカラトミー社)の遠隔操作が可能なシステムを開発しました。腕にセンサを取り付け、腕の筋肉を適切に動かすと、筋肉を動かすときに発生する電気信号によりプラレール®を遠隔操作(前進・停止・後退)することができます。習得には練習が必要ですが、プラレール®を思うままに操作できるようになれば、うれしさもひとしお。楽しみながら筋電電動義手の操作技術を習得できます。他にも運動用の義手など全部で4種類を展示しています。


HEALTH DESIGN チラシ

遠隔就労支援ロボット

眼球運動を活用したスイッチ入力システム

ジェスチャー認識を活用したインターフェース

電動義手訓練用スイッチ

 出展ブースでは、以上の4コーナーを設けて体験型のイベントを開催します。最終日には、別会場において社会で活躍されている障害当事者の方々をお招きしたトークショーも開催されます。ぜひご来場ください。

■会場
EXPOメッセ「WASSE」会場 北ホール(大阪・関西万博内)
大阪府大阪市此花区夢洲
Osaka Metro 中央線「夢洲駅」

■国リハ 万博特設ページ
https://www.rehab.go.jp/expo_site/expo2025_NRCD.html

■国リハX
https://x.com/NRCD_
会場の様子をXで随時紹介していきますので、併せてご覧ください。