この項では、排便や入浴の訓練を紹介します。前述しましたが、排便や排尿機能が障害される場合が多いので、排便日を決め、下剤と座薬で排泄を促します。トイレや浴室の形状も足を投げ出して座れるような特殊なものを必要とする場合が多いです。排泄や入浴訓練は、最も重要かつ厳しい訓練です。
理学療法訓練では、筋力トレーニングも進み、動かなくなった下肢の機能を代償するため鍛えられた筋肉は、健常者を上回る場合すらあります。筋肉を利用していろいろなパターンの基本動作を訓練します。自動車の運転ができるような訓練も開始されます。自動車運転ができることで、行動範囲が飛躍的に広がります。スポーツ訓練では、屋外での車いす操作や競技性の高いバスケットボールを訓練に取り入れます。ここまで訓練が進みますと社会復帰まであと一歩となります。
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